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PM2.5や黄砂によるアレルギー症状|家の中と外での対策

外出したときや家に帰ってきたときに、目が痛い、肌が荒れる、喉に違和感を感じるといった経験はありませんか?

その症状は黄砂やPM2.5が原因かもしれません。これらの物質は健康に影響を及ぼす可能性があります。特に子供や高齢者、持病を持つ人は強く症状が出るという研究結果も。

薬学生ライター

yukaさん

今回は季節の変わり目に起こるPM2.5・黄砂トラブルの対策法についてご紹介します!

PM2.5とは?黄砂とは?両者の違いを知ろう

PM2.5とは直径2.5µm(マイクロメートル)以下の粒子状物質のこと。”特定の物質”を指すわけではありません
一方、黄砂は一般的にゴビ砂漠、タクラマカン砂漠、黄土高原から偏西風で運ばれてくるものを指します。

薬学生ライター

yukaさん

黄砂の粒子径は様々ですが、2.5μm以下であれば黄砂もPM2.5と呼ぶことができます。

したがって、両者を完全に別の物質と言い切ることはできません。毎年冬から春に問題となるPM2.5は中国から飛来し、日本各所で観測されます

また、中国からの飛来だけでなく、日本の工場地帯や自動車の交通量が多い地域でも発生することも。それらの大部分は産業活動によって発生した汚染物質です。黄砂にも中国から飛来する際に汚染物質が付着してしまうことがあります。〔1〕〔2〕〔3

PM2.5と黄砂が体に与える影響

健康に問題を与えるのは、PM2.5や黄砂、またはそれらに付着した物質と考えられています。呼吸をするとき、ある程度直径が大きい物質は口の中や鼻の穴、のど付近で止まるため、体の奥には入ってきません。

しかし、微小なPM2.5などの粒子は体のより深くまで侵入し、健康への影響を及ぼすことも。研究によって「アトピー性皮膚炎の症状を引き起こす」と分かっており、皮膚への付着で皮膚トラブルを起こす場合があります。<1

その他にも脳梗塞や心筋梗塞などの発症率が上がるといった報告も出ています。

特に、呼吸器系疾患、循環器系疾患、ア レルギー疾患との統計学的に有意な関連が多く報告されていた。また、量反応関係について検討した研究も見られるようになったことや黄砂に含まれる化学成分等により健康影響 が異なる可能性も指摘されていた。

【引用/出典】
〔1〕黄砂の健康影響(解説)西脇 裕司(東邦大学 医学部社会医学講座衛生学分野).道川 武紘
新薬と臨牀(0559-8672)69巻2号 Page202-205(2020.02)

PM2.5と黄砂の情報はどこで手に入れられるのか

最新のPM2.5や黄砂の濃度は環境省のwebサイト「そらまめくん」から知ることができます。その他にも「PM2.5や黄砂の予測 大気汚染予報」というアプリもあります。スマートフォンの中に入れて気軽にチェックしてもいいですね。

薬学生ライター

yukaさん

【大気汚染物質広域監視システム(そらまめ君)ホームページ 】
http://soramame.taiki.go.jp/

【PM2.5や黄砂の予測 大気汚染予報】

外出時のPM2.5・黄砂対策

外出しないといけないけど、PM2.5や黄砂が気になる。極力吸い込んだり肌につけたりしたくない……
家に帰ってきたときに家の中には持ち込まず、快適に過ごしたい!

そう思われる方も多いのではないでしょうか?

薬学生ライター

yukaさん

ここでは、気になる外出時の対策について、簡単にできる方法をご紹介します。

家を出るとき

外に出るときは、PM2.5や黄砂を体内に取り込まないよう心がけましょう。マスクや眼鏡で口、鼻、目を覆ってください

また、長袖を着用して、PM2.5や黄砂が直接肌に触れないようにしましょう。

家に帰ってきたとき

外から戻ってきたら、家に入る前に軽く衣服をはたきましょう。手ではたくだけでもある程度落ちますが、衣服用ブラシではたくとより効果的です。

また、手洗いうがいをすると、手のざらざらとした感触や喉の違和感がぐっと減ります洗眼薬で目の洗浄を行うのもPM2.5や黄砂の除去に有効です。

家の中でのPM2.5・黄砂対策

外出を避けるのが一番の回避方法ですが、実は家の中にいても、無意識に外から取り込んでいる場合があります。外出中での対策に加えて、家の中での対策も行いましょう

換気は必要最低限にとどめる

PM2.5や黄砂の濃度は、室内からそれらが発生しない限り、室外よりも高くなることはありません。

しかし、換気をすると室外から取り込まれ、室内の濃度は上昇してしまいます。外からのPM2.5や黄砂の侵入を防ぐために、換気は必要最低限にとどめるのが良いでしょう。

空気清浄機を取り入れるのもひとつの手ですね。フィルターに粒子が蓄積すると、捕集効果(粒子を捕まえ集める能力)が落ちるので、点検は定期的に行いましょう

また、外から持ち込まれたPM2.5や黄砂は壁や床に付着するので、室内をこまめに掃除するのも有効です。

洗濯物は部屋干しにする

1回の付着量は少なくても、そのまま放っておくとどんどん蓄積し洗濯物の繊維の奥に入り込んでしまいます。しかし、PM2.5の付着物の大半は水に溶けるので洗濯をすると落とすことができます。水に溶けにくい成分でも、洗剤を使えば落ちるものが多いので、いつもどおり洗濯しましょう。

まとめ

毎年ニュースに取り上げられるPM2.5や黄砂。話題を聞くたびに、何だか気分が落ち込んでしまいますよね。ですが、対策をしっかりすれば大丈夫。

薬学生ライター

yukaさん

あまり敏感になりすぎず、無理のない範囲で対策をこころがけていきましょう!

参照・参考・引用
この記事の執筆者

薬学生ライター:yukaさん

関西生まれ関西在住の薬学生。現在は学校でPM2.5、黄砂など大気汚染に関する研究をしています。語学が好きで、英語とスペイン語を勉強しています。言語を問わずシンプルかつ丁寧に書くこと、伝えることがモットー。文章を書いたり読んだりするのが好き。

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メディア運営・編集

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。