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漢方が好きな薬剤師におすすめ!オンライン漢方相談とは

「子供がいるため在宅で働きたいけれど、薬剤師の資格も活かしたい
「漢方に興味があって処方提案してみたい」
「オンライン漢方相談ってなんだろう。漢方の相談を受けるには特別な資格がいるの?」

薬剤師を含む医療従事者は、現場での勤務が基本とされていますが、上記のように在宅で働きたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

オンライン漢方相談では、スマホやパソコンを使って患者さんの相談を受け、その人に合った漢方薬を提案します。オンラインで完結するため、在宅で働くことも可能です

薬剤師ライター

山野まりさん

本記事では薬剤師として働く筆者が、オンライン漢方相談の業務内容や必要なスキルなど、詳しく解説します。

オンライン漢方相談とは

オンライン漢方相談とは、薬剤師などの漢方の知識をもつ専門家が、患者さんからの悩みを聞き、その人にあった漢方薬やアドバイスを提案するサービスです。

現在では健康志向の高まりから、自分で健康を管理するセルフメディケーションに興味のある方が増えています。

薬剤師ライター

山野まりさん

スマホやパソコンでできるオンライン漢方相談は、自宅で業務ができるため、仕事や子育てで忙しい方にとって役立つものとなるでしょう。

相談を受けるのは、主に漢方の知識がある薬剤師や中医師などです。オンライン漢方相談を受けるにあたって必要な資格はとくに決められていませんが、医療系の国家資格は必須であると考えられます。

中医師:国家資格のひとつで、中国の伝統医学である中医学を修めた医師のこと

オンライン漢方相談の業務内容

オンライン漢方相談では実際にどのようなことをするのでしょうか。具体的な業務内容には以下の3つがあります。

  • カウンセリング
  • 漢方薬の提案
  • 必要に応じたフォローアップ
薬剤師ライター

山野まりさん

本章では、上記3つの業務内容について、具体例も交えながら順に説明します。

カウンセリング

オンライン漢方相談をされる患者さんの悩みはさまざまです。

適切な漢方薬を選ぶためにも、患者さんからの相談はしっかりと丁寧に聞き取り、その人の体質や不調の原因を考えることが大切です。必要に応じて舌の状態や体温、肌の調子などを確認することもあります。

漢方薬の提案

患者さんから聞き取った内容をもとに、その人に合った漢方を提案します。

たとえば、更年期症状が悩みで、冷え性・貧血の既往がある40代女性に漢方を提案するケースを考えてみましょう。

この場合、貧血・冷え性の訴えがあることから「虚証(きょしょう)」の更年期症状に適しているとされる、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を提案すると良いでしょう

薬剤師ライター

山野まりさん

漢方を提案する際は、症状以外にも体質をみて総合的に判断します。

虚証(きょしょう):東洋医学における体質や症状を表す「証(しょう)」のひとつ。身体のエネルギーや栄養が不足し、体力などが低下している状態のこと

必要に応じたフォローアップ

漢方を飲みはじめて副作用がないか、症状に変化はあったかなど、処方提案後は必要に応じてアフターフォローをします

薬剤師ライター

山野まりさん

漢方が合わない、効果がまったく感じられないといった意見が聞かれた場合は、ほかの漢方薬を提案するなどして対応しましょう。

漢方に関するおすすめのスキル4つ

漢方相談を受ける上で、薬剤師などの医療系資格は必須であるといえます。できれば他と差をつけるためにも、漢方に関する資格を追加で取得し、知識を深めたいと思う方もいるでしょう。

薬剤師ライター

山野まりさん

ここでは漢方相談を受けるにあたって、必須ではありませんが、おすすめの資格やスキルを4つご紹介します。

漢方薬・生薬認定薬剤師制度

漢方薬・生薬認定薬剤師は、漢方・生薬についての専門知識を取得し、その能力が認められた薬剤師に与えられる資格です。[1]

認定には日本薬剤師研修センターと日本生薬学会が実施する研修を受講し、試験に合格する必要があります。認定を継続するには、3年ごとの更新が必要です。

合格通知が届いたら、薬剤師研修・認定電子システム(PECS)から認定申請ができます。

漢方アドバイザー

漢方アドバイザーは、一般社団法人日本技能開発協会が認定をしており、漢方の基礎知識や服用方法など、幅広い知識を身につけられます。[2]

専用のテキストや問題集で学習し、自宅での受験が可能です。試験実施後、解答用紙を郵送すると、試験結果がメールで届きます。

薬剤師ライター

山野まりさん

薬剤師だけでなく、一般の方も受験できるため、気軽に取得できる資格であるといえるでしょう。

薬膳に関する資格

薬膳とは、生薬を使った料理のことです。未病の予防に役立つとされています。薬膳についての知識を得ることで、患者さんの食生活についてもアドバイスできるようになるでしょう

薬膳に関する資格は複数あり、通信講座で受講できるものとして以下のものなどが挙げられます。

  • 薬膳コーディネーター
  • 和漢薬膳師(薬膳マイスター)
  • 薬膳インストラクター

専用のテキストやパソコンを使用して、空き時間に受講することが可能です。試験も自宅で受けることができます

薬剤師ライター

山野まりさん

仕事や子育てで忙しい方でも取得しやすく、おすすめの資格です。

カウンセリングスキル

オンライン漢方相談は患者さんと一対一で会話するため、カウンセリング能力が必須です。患者さんの話を聞く際は、より深い情報を聞き出すことが重要です。

なるべく話をさえぎらず、共感の態度を示しましょう。

薬剤師ライター

山野まりさん

また、「ほかに何か気になることはありますか?」など、開いた質問を意識しましょう

オンライン漢方相談がおすすめな人

オンライン漢方相談の仕事をおすすめしたいのは、以下に当てはまる人です。

  • 在宅で働きながら薬剤師の資格を活かしたい人
  • 漢方興味があり、処方提案をしたい人
  • 一人一人の患者さんとじっくり向き合いたい人

オンライン漢方相談では、カウンセリングから処方提案までを一人で行います。責任は伴いますが、主に処方箋を調剤する病院や調剤薬局では、なかなかできない経験です。

薬剤師ライター

山野まりさん

オンラインで完結するため、近くに漢方薬局がなくても全国各地で働けるのは、大きなメリットですね。

オンライン漢方相談ができるようになるには

オンライン漢方相談をしてみたいと思っても、いきなり漢方薬局やオンライン薬局に就職するのはハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか

オンライン漢方相談ができるようになるには、実際に漢方相談の演習をしたり、オンライン店舗の見学をしたりして仕事の流れをつかむことが重要です。

しかしこれらは独学でおこなうのは難しいため、オンライン漢方相談に特化した講座を受けることがおすすめです。

薬剤師ライター

山野まりさん

これからオンライン漢方相談をしたい、働き方を変えてみたいと思っている方、ご興味のある方はぜひ受講を考えてみてください。

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執筆

仕事とイヤイヤ期息子の育児に奮闘中の現役薬剤師。総合病院で勤務したのち薬局へ転職。赤ちゃんから高齢者まで幅広く投薬、健康相談に応じながら地域住民の健康をサポート。子育てを機に在宅でもできる仕事を模索し、医療ライターとして活動を開始。医療を正しく分かりやすく伝えることを大切に、記事執筆をしています。