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こんにちは!
「医療資格は、ずっと味方」をテーマに医療資格保有者専用の働き方の選択肢を広げるスクールプラットフォームを運営しています、Medi+です!
「Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座」内課題のペアインタビュー&取材記事をご紹介していきます✨
今回は第4回「Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座」を受講したshokoさんにインタビューしました。
shokoさんは、理学療法士として10年の経験を経てピラティスインストラクターとして活動しています。
ご自身の体の不調を機にはじめたピラティスで「ケガをする前に予防の面で関わりたい」という想いを持ち、転職を決意。「独立の不安はありながらも、国家資格があるからこそ一歩踏み出せた」と語ってくれました。
さらに現在は、医療系取材ライターにも挑戦しているshokoさん。興味があることに素直に行動できるマインドセットとは——。本講座受講のきっかけや今後取材したい人についてもたくさんお話を聞きました。
理学療法士として10年働くshokoさん


ーー早速ですが、自己紹介をお願いします。
shokoです。理学療法士として、病院で5年間、在宅医療で5年間勤務しました。現在は退職し、2か月前からピラティスインストラクターとして活動しています(2025年5月現在)。よろしくお願いします。
理学療法士として大切なのは「寄り添うこと」
ーー理学療法士を目指したきっかけを教えてください。
正直なところ、特別な理由があったわけではありません。国家資格が取れて、将来どんなライフステージを迎えても女性一人で自立していける仕事だと考え選びました。収入が安定していて、AI時代になっても「無くならない仕事」だということも魅力的でした。
ーー資格が取れるということは大きな魅力ですよね。どのような患者さんを担当していましたか?
病院勤務の時は、主に重症心身障がい者*や小児のリハビリに携わりました。また、整形外科や呼吸器外科、内科などの急性期から回復期の方、脳血管疾患や神経難病の方々など、さまざまな患者さんを担当。理学療法士として働いていなければ出会わないような方が多く、毎日が勉強でした。在宅医療では、高齢者の方を中心に担当していました。
ーー印象的に残っている患者さんはいらっしゃいますか?
同じ疾患でも背景やゴールが違うので、誰か特定の人というよりは一人ひとりの患者さんを覚えています。
私よりも年上の人が圧倒的に多く、気持ちに共感はするけれど完全に理解することが難しいと感じていました。だからこそ、リハビリをどんどん進めるというより、とにかくその人のペースに寄り添うことを大切にしていました。その結果、患者さん自身の考え方が徐々に理解できるようになりました。
ーーケガや後遺症で落ちこむ患者さんに心を開いてもらうため、言葉のかけ方で気をつけていたことはありますか?
転倒リスクが高いなど命に関わる場面を除いては、基本的に否定形を使わないようにしていました。というのも、ケガや後遺症があるとどうしても「できないこと」に目がいきがちですが、「できていること」に意識が向くようポジティブな声かけを心がけています。
たとえば膝を伸ばしておこなうエクササイズのときに、膝が曲がっていたら、「膝を曲げないでください」ではなく「伸ばしてやりましょうね」という言葉かけをしていました。
自身の不調を機にピラティスに出会った
ーーピラティスをはじめた理由と、インストラクターとして活動するようになった経緯を教えてください。
ある時、自分自身がぎっくり腰から坐骨神経痛になり、寝るのも歩くのも大変という状態になってしまったんです。介助量が多い方のリハビリが続いていたこともあり、自分の体に大きな負担がかかっていました。
それから、自分の体をメンテナンスしようとピラティスをはじめました。ピラティスというとダイエットで良く知られていますが、実は姿勢改善や整った体づくりにとても効果的です。そのため、ケガにつながるような姿勢の歪みに対して、ピラティスは根本的な治療になるのではと考えました。また、自分が実際にケガをして「治すのは本当に大変なんだ」ということに改めて気づいたんです。
だからこそ、ケガをする前に不調を感じている段階で自分の体に意識が向かうように手助けがしたいと思いピラティスインストラクターになる決意をしました。
ーー2つの仕事を両立するために、どのような生活をしていましたか?
研修期間中は、理学療法士としてフルタイムで仕事をしてからスタジオに行き、22〜23時まで練習するという生活でした。
ーー研修期間中はとてもハードな生活を送っていたようですね。
取材を通じて理学療法士のキャリアを再考


ーー医療系取材ライターに挑戦しようと思った理由は何だったのでしょうか?
理学療法士は仕事の性質上、身体的負担が大きいです。これまで私のまわりには40代、50代で理学療法士として働き続けている女性をあまり見たことがありませんでした。そのため将来を考えた時に、年齢を重ねたり、ライフステージが変わったりしても働き続けられるか自信をなくしてしまって……。それが、医療以外の別のスキルを身につけたいと考えたきっかけです。
また、自分と同じように働き方に悩んでる理学療法士のために話を聞きたいという思いもありました。女性の理学療法士がどうキャリアチェンジをしたのか、どのように仕事とプライベートを両立しているのかを知りたいと。そこに医療系取材ライターという仕事があることを知り、医療知識も活かせると興味を持ちました。
新たな生活の支柱をつくる
ーー講座を受講する前のオンライン面談で印象に残ってることがあれば教えてください。
正直なところ、最初は受講しようと思っておらず、あまり前向きに面談していませんでした。ちょうど有休消化中で時間があったので気軽な気持ちで面談を受けてしまいました。
面談の中で、Medi+代表のまいまいさんも仕事によるストレスから不調となり薬剤師の仕事を辞めたことを聞き、とても共感しました。
面談を通して、理学療法士もピラティスも薬剤師同様、体を動かす仕事だと気がついたのです。万が一、安定した収入や今まで培った知識を一度手放すとなった時に備え、もう1つ収入の柱を作りたいと感じました。
「やれるところまでやってみる」退職を決意
ーーなんとなく申し込んだ面談で気持ちがどんどん変わったのですね。shokoさんが、医療職を辞めて新しい挑戦をする決断ができたのはなぜでしょうか?
元々は理学療法士と両立する予定でした。しかし「思いきりやれるところまでやってみよう」と辞める決断をしました。フルタイムで働いていると、ピラティスインストラクターとしての経験を積み重ねるために時間がかかります。一度仕事を離れて、とにかく多くのお客さんをみようと考えました。
向いているのかまだわからないので、今は少し不安です。もし、生活が立ち行かなくなったら理学療法士に戻ることも考えています。そのための国家資格ですから。
ーー不安がありながらも一歩踏み出せたのは、国家資格という大きな支えがあるからなのですね。
自分、そして社会のために医療系取材ライターへ


ーー今後はどのような人を取材したいと考えていますか?
「頑張っている女性を取材したい」「社会的マイノリティと呼ばれている方々の活動について知ってほしい」という思いがあります。
具体的には、子育て世代の理学療法士の方や、社会的マイノリティの方とその家族の話を聞きたいです。「実際にどのような生活を送っているのか」「どのような生きづらさや幸福があるのか」といった内容を通じて、多様性を伝えられるような取材や発信をしていきたいです。
ピラティスと医療系取材ライター、どちらも同じぐらいの熱量で、仕事としてうまく絡めながら進めていきたいです。
ーー明るく活動的なshokoさんのお話から「行動する勇気」の大切さを感じました。本日はありがとうございます。
ペアインタビューをしてみて:取材ライターの感想





森川ゆらさん
緊張でガチガチ、失敗も多かった初取材!けれど、準備をして人のお話を聞くことが、純粋に「おもしろい」と感じました。
緊張して目線がふらついたり、準備した質問が聞けなかったり、初めての取材は反省の多いものになってしまいました。しかし、自分と異なるバックグラウンドを持つ人のお話を聞くことで、大きな刺激をうけました。
また、インタビューされる側も経験し、取材相手も緊張することやどのような質問が答えやすいかなど多くのことを学びました。この取材を通して学んだことを今後に活かしていきたいです。


薬剤師ライター:森川ゆらさん
国立大学大学院修了後、企業にて品質管理にかかわる製品の開発製造に従事。その後、調剤薬局に9年間勤務し幅広い診療科を経験。現在は、医療職の多様な働き方を発信したいというおもいから、薬剤師取材ライターとして活動している。
X(Twitter):https://x.com/apo_pflege
note:https://note.com/onsennyakuzaishi
森川さんも受講、「Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座」とは?