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「好き」を活かして、障がい・難病の方の役に立ちたい。看護師の野田梨央さん

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「Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座」内課題のペアインタビュー&取材記事をご紹介していきます✨

今回は第5回「Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座」を受講した野田梨央さんにインタビューしました。

「患者さん一人ひとりと向き合いたい」「困っている人の役に立ちたい」
医療職に就く方の多くが持つ理想の姿ですが、なかなか実現できない現実も。

看護師に対して後ろ向きになり、現在は臨床現場を離れている野田さん。看護師を離れているなかで「本当に自分のやりたかったこと」に向き合うようになりました。障がい・難病を持つ従弟の存在が新たな挑戦のきっかけとなり、新たな分野で働くことを目指す野田さんにお話をうかがいました。            

難病の従弟を支えたい!看護師への道

ーー野田さんのこれまでのキャリアと看護師を目指したきっかけを教えてください。

大学卒業後は、看護師の資格を取得し、急性期病院や総合病院に勤務しました。しかし体調を崩し、現在は臨床現場から離れ、医療とは関係のない仕事をしています。

看護師を目指したきっかけは2つです。1つは、母は自分の好きなことを仕事にしていましたが、父の転勤で続けられずに諦めてしまった姿を幼少期に見ていました。そのため、自分は住む場所に関係なく働ける仕事に就きたいと子どもの時から考えていました。それが国家資格を取ることだと思い、その中で看護師を選びました。

もう1つは、難病と障がいを持つ従弟がきっかけです。幼少期、従弟が入院していたためよくお見舞いに行っていました。しかし、「従弟」という関係では進んだ介入ができず、手助けできることが少なく不甲斐なさを感じていました。医療知識を学び、医療職に就くことで少しでも手助けができるのではないかと思い看護師を目指しました。

ーー幼少期に身近で経験したことが看護師を目指すきっかけにつながったのですね。

学生時代のボランティア活動

ーー看護学生時代には、小児の訪問リハビリステーションでボランティアをされていたそうですが、ボランティアをするきっかけも従弟の存在が大きかったのでしょうか?

そうですね。また、大学のゼミで、お世話になった教員が小児科の専門で、従弟のこともよく相談に乗ってくれました。その中でボランティアを紹介されたのがきっかけです。

ーー看護学生時代は勉強と実習だけでもとても大変だったと思いますが、ボランティアをしていて、特に大変だと感じたことはありましたか?

大学1~2年生の時間に余裕があるときにボランティアをしていたので、楽しいと感じることが大きかったです。もともと子どもが好きだったので、就職は小児科を目指していました。

しかし、在宅で療養されている子どもの中には、治療のためにさまざまなカテーテルが入っている方も多く、「しんどい」「苦しい」という気持ちになるときもありました。そのため、結局就職は違う診療科目を選びました。

ーーなるほど。ボランティアでは医療的ケア児*と関わる機会が多かったのですね。

そうですね。訪問看護師がケアしているところを見学して勉強する目的でしたが、私は、その子どもの障がいがない兄弟姉妹たちと一緒に遊び、ストレス発散をさせてあげるようにしていました。

医療的ケア児*:日常生活や社会生活を営むために、人工呼吸器や喀痰吸引などの医療的ケアが必要な児童

看護師としての働きかたと、今の働きかた

ーー看護師として目標を持ち働いてこられた野田さんですが、なぜ現在は臨床現場を離れてしまったのでしょうか?

看護師になった当初は、看護技術を学びたいと思い、急性期の総合病院に就職しましたが、患者さんの入退院のサイクルが早く、一人ひとりの患者さんとゆっくり関わることができませんでした。夜勤明けで翌日行ったら病室の人たちがガラッと変わっているなんてことも。そのうち、私の性格には合わないなと感じるようになりました。

知識や技術面ではとても上達しましたが、患者さん一人ひとりと向き合えず、学生時代に思い描いた「理想の看護師像」とはかけ離れていました。看護師という仕事をネガティブに感じるようになり、急性期病院を退職。

次はクリニックに転職し、患者さんとゆっくり関われるようにはなりましたが、今度は体調を崩してしまい、看護師の仕事自体が向いていないのかもしれないと思うようになりました。 新型コロナウイルス流行の影響もあり、看護師は5年ぐらい前に辞めてしまったんです。現在は看護師とは関係のない接客業をしています。

やっぱり資格を活かしたい!医療系取材ライターに挑戦

ーー「人と関わるのがとても好き」だという野田さんに、接客業は向いていそうですね。接客業は楽しくできていますか?

はい!楽しくできています。しかし、本当にやりたかったことじゃないなとも感じていて……やっぱり資格を活かしながら仕事をしたいと思うようになったんです。

障がい・難病について知ってもらいたい

ーー心のどこかで資格を活かして働きたいという思いで、医療系取材ライターを目指そうと考えたのですね。経緯をもう少し詳しく教えてください。 

先ほど、難病と障がいを持つ従弟がいるとお話しましたが、その従弟には障がいのない妹がいるんです。大人になるにつれて兄弟として辛いことや、家族としてどのように支えていけばいいかがわからないという悩みを私に話してくれるようになりました。

一緒に調べても病気自体の情報が少なく、同じように闘病されている方の声があまりなくて……。また、未成年まではさまざまなサポートを受けられるのですが、大人になり働けない時にどのようなサポートが受けられるかわかりませんでした。そんな現実を目の当たりにして、自分が情報発信する立場になり、同じように困っている人を助けたいと考えるようになりました。

なにより、従弟と出かけた時、周りの人が不思議そうな目で見たりするのでとても悲しくて辛かったです。少しでも障がいや難病のことを知ってもらえたら、優しい対応をしてくださる方も増えるかなと考えました

ChatGPTで医療系取材ライターを知った

ーーなるほど、情報発信する立場になりたいと考えて、医療系取材ライターを目指したのですね。医療系取材ライターは何で知ったのですか?

恥ずかしいんですが、ChatGPTに聞いて知りました!

「看護師の資格を活かした、病院以外で情報発信できる立場の働き方はありますか?」と聞いたところ、さまざまな職業の一つに医療系取材ライターがありました。     

はじめは、医療系取材ライターという職業がわからなかったのですが、面白そうと思い調べるようになりました。もともと文章を書くのも好きだったので向いてるかもと思い勉強できる講座を探しました。

ーー筆者も困ったときにはChatGPTを使います!とても便利ですよね。さまざまな職業の中で医療系取材ライターを目指されたのはなぜでしょうか?

最初は「Medi+医療ライターのはじめかた講座」を受けようと思っていたのですが、Medi+代表のまいまいさんと面談をした時に、私のやりたいことや目指したきっかけを話すと、医療系取材ライターの方が向いているとアドバイスをいただいたからです。

本業として医療系取材ライターを目指す!

ーー今後はどのような働き方をしたいと考えていますか?

できれば医療系取材ライターとして働いていきたいないう気持ちがあります。障がい・難病を持つ方への寄り添った記事を執筆したいです。

また、障がい・難病を持つ方と関われる場所でも働いて、つながりを作りたいですね。それが医療系取材ライターとしての仕事にもつながればといいなと思っています。

ーー本業として医療系取材ライターを目指されるのですね!講座以外に勉強していることはありますか?

講座の中で紹介してもらった本を読んで勉強しています。また、家族や友だちと話したり、メールを送ったりする時など、普段から伝わりやすい言葉を意識しています。

ーー今回の取材を通して、医療系取材ライターを目指されたきっかけに従弟の存在がとても大きいということがわかりました。身近に障がい・難病の方がいることがどのように仕事に活きると思いますか?

そうですね。障がいがある兄弟を持つ同級生は、きょうだい児*支援の活動をおこなっています。その同級生と話をしていたとき、経験がある人同士で話すと、共感できることや、悩みが伝わりやすいと言ってくれることがありました。だからこそ、自分の経験から引き出せることや発信できることがあるんじゃないかなと思うようになりました

きょうだい児*:障がいや難病を持つ兄弟・姉妹がいる子どものこと

ーー野田さんの人と接することが好きというところと、身近にそういう方がいて自分が発信していきたいという思いがすごく伝わって来ました。本日はお話をきかせていただきどうもありがとうございました。

ペアインタビューをしてみて:取材ライターの感想

理学療法士取材ライター

山谷陶子さん

貴重な経験をさせていただきどうもありがとうございました。

今回、インタビュイーを経験した後に、インタビューを行いました。インタビュアーの方が圧倒的に緊張しました。しかし、同時にとても楽しいと感じました

野田さんのお話を聞き、筆者も医療系取材ライターとして自分にしか発信できないことや引き出せることがあるのではないかと感じることができました。そして今後取材・執筆をしたい分野がより明確になりました。

この記事の執筆者

理学療法士取材ライター:山谷陶子さん

理学療法士として15年以上病院から在宅にて、子どもから高齢者の方のリハビリに携わる。現在は、障害認定調査員として働くと同時に医療系取材ライターとしての活動を開始。特に在宅や障害福祉分野での経験と自身の子どもの不登校をきっかけに医療者+当事者としての視点で相手に寄り添いながら当事者の声が埋もれないように丁寧な言葉で執筆することを心がけている。

X(Twitter):https://x.com/@o8s_a_s_o_f_uY

山谷陶子さんも受講、「Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座」とは?

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執筆

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