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医療ライターにも必要な「質問力」とは?スムーズなやり取りで信頼度を高めよう

医療ライターの仕事は、信頼できるエビデンスをもとにクライアントの希望に沿った記事執筆です。

歯科衛生士

ライター

岩﨑まりさん

しかし、うまく確認できずにクライアントの希望とまったく違う成果物を納品してしまうと、継続的な案件依頼につながる可能性は低くなってしまいます……

特に、今まで病院やクリニックなど、対面のお仕事をされてきた医療者は、医療ライターならではのオンラインコミュニケーションに慣れるまで、戸惑うこともありますよね

医療ライターの打合せは、オンラインでのやり取りがほとんどです。
そのため、オンラインのコミュニケーションスキルである「質問力」を身につけておくと、クライアントとのやりとりを円滑に進められるでしょう

「質問力」はクライアントワークだけでなく、先輩医療ライターへの相談や人間関係を構築する上でも大切なスキルになります。
本記事では、コミュニケーションスキルとして身につけておきたい「質問力」についてまとめていきます。

質問力はあらゆる場面で役立つ必須スキル

これから医療ライターとして活躍する方に必要!とお伝えましたが、実は「質問力」は日常会話でもかなり役に立つソフトスキルです。

たとえば、普段の友人との会話で「この人との会話は楽しいな」「どんどん自分の事を話したくなるな」という相手と、「答えづらい質問だな」「会話がなかなか続かないな」という相手がいませんか?会話の良し悪しは、自分の「質問力」や相手の「質問力」で左右されます

クライアントワークでは、不安点や疑問点を解消したいからこそ質問するわけですが、自分自身に質問力がないと「何が聞きたいのか」相手に伝えられないため、不安や疑問は解消されません

歯科衛生士

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反対に、うまく質問力を発揮できると得られる情報量や情報の質が高まります。
質問力は、相手に不快感を与えず円滑にやり取りをする上で、非常に役立つスキルといえるでしょう

医療ライターが質問力を磨くメリット2つ

医療ライターとして質問力を磨くほど、コミュニケーション能力も高まります。
まずは、質問力向上による2つのメリットに着目していきましょう。

認識のズレを無くせる

日本では空気を読むという文化が浸透していますが、相手の意図を推測し質問をしないままだと認識のズレが生じる可能性があります

歯科衛生士

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質問力不足で不十分な回答しか得られないと、「これで良いのかな」とあやふやなままとなってしまいますよね……。

認識がズレたまま執筆をすすめると修正に時間が取られてしまうので、お互い共通の認識を持てるよう、高い質問力が必要です

信頼関係が築ける

質問力の高い医療ライターの場合、お仕事がはじまる前に「簡潔に分かりやすく」疑問点や不明点を質問できるため、自分に合うお仕事か見極めやすくなるでしょう

お仕事がはじまった後も、疑問点が出てきた際に「相手が回答しやすい質問」ができるため、テキストコミュニケーションがスムーズに進みます。

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テキストコミュニケーションがしやすいと、クライアントにとって「お仕事しやすい医療ライターという信頼感」が生まれるため、ぜひ身につけておきたいスキルです!

質問力を高めるために意識したい6つのポイント

質問力の重要性はご理解いただけたでしょうか?続いて、クライアントワークの際に、質問力を高める5つのポイントを紹介します。

知ったかぶりをしない

質問する上で大事なのが「知ったかぶりをしないこと」です

初心者医療ライターの場合は、「こんなことも知らないんだとクライアントに思われると恥ずかしい」という気持ちから、知ったかぶりをしてしまうこともあるでしょう。しかし、知ったかぶりをして質問をおろそかにすると、双方の認識にズレが生じてやり取りが長引いてしまいます

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「初歩的なことを聞いても大丈夫かな」と不安な時は、一度自分でも調べたうえで「こちらの分野に関して勉強不足な点があり申し訳ございませんが」と前置きを入れて質問すると、相手に不快感を与えること無く回答してもらいやすくなるでしょう。

調べた上で質問する

たとえば、「貴社の所在地は?」と聞きたい場合、ホームページを見ればわかりますよね。
確認する必要がある場合も「貴社の住所は○○でお間違いないでしょうか」と質問すると、相手に時間を取らせない「はい・いいえ」での回答ができます

また、質問する前に自分で調べる事により、深く相手を知る事ができますよね。

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相手の情報をどれだけ知っているかの違いで、自分の質問の質や内容が変わってくるでしょう。

回数を重ねる

質問の「質」も大事ですが、そもそも質問しない事には、自分の質問力を振り返る事もできません。この聞き方をするとこう返事がくる、など回数を重ねるとパターンが見えてきます。

自分が得たい回答を得るにはどの質問がいいのか?という回答のゴールを決めて、回数を重ねながら模索していきましょう

質問力が高い人の真似をする

自分が質問された時に答えやすかった質問、答えにくかった質問はありませんか?
また、テレビでのインタビューなど記者の質問に対する回答を見て「いいインタビューだったな」と思う事はありませんか。

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自分が経験した質問、見た質問を振り返り、真似をして質問するのも1つの方法です。

オープンクエスチョンを意識する

クローズドクエスチョンとは、質問への回答が「はい」「いいえ」や、選択肢が限られる回答の質問のこと。オープンクエスチョンとは、質問への回答の範囲を限定せず、相手の意見や見解を聞くための質問のことです。個人の意見を伺うために、考えて回答してもらう時に使用されます

クライアントワークでは、具体的に聞きたい箇所はオープンクエスチョンを意識してみましょう!

<オープンクエスチョンの例>
・「~の件について、貴社の考えを伺えますか。」
・「貴社の~製品について○○さんはどうお考えですか。」
・「5W2H」を使用した質問:When(いつ)Where(どこで)Who(だれが)What(なにを)Why(なぜ)How(どのように)How much(いくらで)

ただ、いきなり初対面の相手にいきなりオープンクエスチョンをしても信頼関係が築けていないと、深い内容の回答が得られない可能性があります

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したがって、最初の段階では「はい・いいえで答えられるクローズドクエスチョン」から質問をはじめていくという使い分けもおすすめです。

良い質問と悪い質問の具体例を紹介

さらに具体的に「良い質問」と「悪い質問」の例を紹介していきます。普段自分がしている質問を振り返りながら参考にしてみてくださいね。

良い質問

良い質問とは「質問する相手からしか、答えを得られない質問」です。つまり、相手に聞かないとわからない、聞くべき質問のことをいいます。

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具体例とその理由を紹介するので、ぜひご参考ください!

<良い質問の例>
「貴社が推奨されている製品は、ホームページより○○だと想定しておりますが、アピールを希望する他製品がありましたらご教示ください」

<良い質問とされる理由>
自分が調べたことや考えた事を踏まえて、相手の意見を伺う質問になります。自分だけの憶測では分からない回答が得られるでしょう。

悪い質問

次は、「悪い質問」の具体例とその理由について知っていきましょう。

<悪い質問①>
「相手にわざわざ聞かなくても、自分で調べたら分かる質問」

悪い質問とされる理由>
「貴社で推奨している1番の製品は?その理由は」などネットで調べたらわかる質問は、その質問に回答する相手の時間を奪ってしまいます
質問された相手は回答が億劫になり、信頼度も低下してしまいかねません。

歯科衛生士

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「相手にわざわざ聞かなくても、自分で調べたら分かる質問をしない」というのも信頼を得る1つのポイントとなりますね

<悪い質問②>
「フワッとした曖昧な質問」

悪い質問とされる理由>
質問の意図や背景が分からないと、相手も「何を答えて欲しいのか」が分からず困惑してしまいます

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自分が欲しい回答をもらうためにも、相手に答えて欲しいことをできるだけ明確にする努力をしておきましょう!

クライアントワークでおすすめな質問方法

質問力を磨く大切さをお伝えしてきましたが、クライアントワークでは「こんな事を聞いても大丈夫かな?」と不安に思うこともあるかもしれません。
しかし、最も避けたいのは「分からないことを分からないままにして認識のズレが大きくなり、信頼度が低下してお仕事が打ち切りになること」です

そこで、今から質問力を高めたい初心者医療ライターに向けて、クライアントワークで質問をする際のおすすめ方法を共有します

  1. まず自分でWeb検索をして疑問点を調べる
    ダラダラ調べて時間が過ぎてしまう場合は、「15分だけ調べる」などタイムリミットを決めると集中できます!
  2. 調べても疑問点が解決できなかった場合、「〇〇という疑問点があり調べたところ△△という結果が出ましたが、□□については分かりませんでした。□□について教えていただけますか」と、背景も合わせて具体的に質問する

    ※調べたURLも共有すると、相手に状況が伝わりやすくなります。
歯科衛生士

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教えて欲しい内容が相手に伝わりやすくなると、自分もクライアントも業務をスムーズに進行できるでしょう。

「質問して良いのか分からないから」と放置せず、調べた上で分からないこと、スッキリさせたいことは遠慮なく質問して解決につなげていきましょう

テキストコミュニケーションのしやすさは、お仕事のしやすさにも繋がります。「もし自分がクライアントだったら、この質問は答えやすいかな?」とイメージしながら、質問方法も意識していきましょう!

円滑な仕事のために「質問力=コミュニケーション能力」を高めよう

初心者医療ライターとして活動していると「誰かに質問したい」という場面が出てきます。でも、「何を聞きたいのか」が相手に伝わらないと、求める回答がもらえず、お互いにネガティブな状況になってしまいかねません。

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医療ライター自身もさまざまなツールで情報収集を行い、分からないまま放置しないで「相手が答えやすい質問」ができるよう意識しておきましょう!

この記事の執筆者

歯科衛生士ライター:岩﨑まり(まりりん)さん

臨床11年・企業2年勤務・ニュージーランドへワーホリ経験もあり。現在は趣味の海外旅行が高じてヨーロッパに滞在しながら、企業で学んだ技術を活かすべく歯科衛生士の方へのパワポ作成や医療ライターとしても活動中。日本語教師の資格も活かし「シンプルにわかりやすく」をモットーにnoteにゆるーく執筆中。

Instagram:https://www.instagram.com/dh_marilyn

岩﨑さんも受講、添削付きオンライン講座「医療ライターのはじめかた」とは?
岩崎さんも参加中、医療×Webクリエイターコミュニティ「MediWebラボ」

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メディア運営・編集

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。