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【健康日本21】適度な運動で生活習慣病のリスクを下げよう!

薬剤師ライター

ひょんさん

毎年受けている健康診断。今年はいかがでしたか?
医師から「適度に運動をしましょう」と言われた方もいるかもしれません

基準値を超えた検査値には、高血圧、糖尿病、痛風など生活習慣病のリスクが潜んでいます。いつまでも健康に生活するためには、日常的な運動が欠かせません。

しかし、「運動しなきゃ……でも時間がない」と言い訳をしていませんか?もしかしたら、運動へのハードルを高く考えてしまっているかもしれません。

薬剤師ライター

ひょんさん

「自分に必要な運動量とは?」「どんな運動がいいの?」とわからない、そこのあなた。
今日本で推進している「健康日本21」の基準を知ると、運動への気持ちが軽くなるかもしれないですよ

この記事では、時間のない現代人のために、日常的に運動を取り入れる方法も紹介しています。生活に少しずつ運動を取り入れて、健康的に長生きしましょう!

健康日本21について 

健康日本21の正式名称は「21世紀における国民健康づくり運動」です。

薬剤師ライター

ひょんさん

健康日本21の目標は、少子高齢化や生活習慣病などの問題がある現代で、子どもから高齢者まで、共に支え合いながら健やかで心豊かに生活できる社会の実現です。【1

健康日本21では、生活習慣病の予防や社会環境の整備など、さまざまな項目ごとに目標が定められています。

薬剤師ライター

ひょんさん

今回は、健康に過ごす期間を伸ばして、長く健やかな人生を送る方法をご紹介します。

健康寿命とは?

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです

日本は世界一の長寿国ですが、実際に健康でいられる期間は、寿命より約10年も短いとされています。【1】高齢になるにつれ、寝たきりや介護が必要な状況である方が多くいらっしゃいます。

薬剤師ライター

ひょんさん

健康寿命を延ばして、健康に長生きしよう!という目標を立てているのが、健康日本21です。

国が定める「適切な身体活動・運動」を知ろう 

健康であるためには、運動が欠かせません。健康日本21では、「適切な身体活動・運動」の項目に国民の望ましい運動量として、下記の2つが定められています。

①日常生活における歩数の増加
・20〜64歳では、一日に、男性は9,000歩、女性は8,500歩。
・65歳以上では、一日に、 男性は7,000歩、女性は6,000歩。【1

薬剤師ライター

ひょんさん

8,000歩は、約1時間のウォーキングを指します。
約1時間のウォーキングは、朝の通勤に30分のウォーキングと、帰宅後に30分の散歩の合計時間でも達成できますね。

②運動を習慣としている人の増加割合
健康日本21では、1回30分以上の運動を、週に2回以上実施し、1年以上継続している人の割合の増加を目指しています。【1

ここで定める運動は、「息が少しはずむ」程度です。しかしこれまで運動をあまりしてこなかった人にとっては、心臓に負担をかけ、怪我にもつながる可能性があります。
無理せず、自分の健康状態を把握しながら運動を取り入れることをおすすめします

薬剤師ライター

ひょんさん

①、②を読んで、「大した運動量じゃないな」と思う方や、「大変だ!」と思う方、どちらもいらっしゃるでしょう。
しかし、健康には運動が欠かせない理由があります。

日常に潜む生活習慣病のリスクと運動のメリット

薬剤師ライター

ひょんさん

生活習慣病の高血圧や糖尿病、痛風などは、”生活習慣”という言葉の通り、私たちの日常と密接な関係にあります。

長時間のデスクワークによる心疾患リスクの増加

現代人の大半は、長時間座りっぱなしのデスクワーク。長時間座っていると、心疾患のリスクを上げるという研究結果があります。【2
さらに、11時間以上座っている人は、3年以内に死亡するリスクがそれでない人に比べて40%も高いようです。【3】

薬剤師ライター

ひょんさん

上記のリスクを下げるためには、体内の血液を循環させ、心疾患のリスクを下げてくれる筋力をつける運動がおすすめです。

運動は、心疾患の一つである動脈硬化を防いでくれるHDLコレステロールの増加にも関わっています。【4

運動することで仕事の効率も上がる!

薬剤師ライター

ひょんさん

仕事が忙しくて……と運動を後回しにしてしまう方もいるかもしれません。しかし、運動は健康だけでなく、仕事の効率も上げてくれますよ

現代はコンピュータの普及に伴い、多くの精神的負担も増えました。ワープロ作業(コンピュータ上で文章を作成する作業)を行う時間や効率を基準に行われた実験では、作業の合間に「快適」と感じるくらいの運動をすると、下記3つの効果が得られることがわかりました。【5

  1. 文完成時間の増加
  2. 入力時間の短縮
  3. 入力の誤答数の減少

運動によって、気分転換などのリフレッシュ効果が得られ、仕事の効率につながるようです。

日常的にできる運動の紹介

運動のさまざまなメリットを説明しました。続いて、日常的にできる運動のやり方を紹介します。無理なくできる運動から取り入れてみてくださいね。

生活の中ですぐに取り入れられる習慣2つ

薬剤師ライター

ひょんさん

日常生活ですぐに取り入れられるのは、①ウォーキングと②ストレッチや軽い筋トレです。順番に見ていきましょう。

①まずは、ウォーキングからはじめてみよう

運動の習慣を取り入れるにあたって、まずは日常的に歩くことから始めてみましょう。その際、とくに意識していただきたい3点をご紹介します。

  1. 日頃から軽い気持ちで散歩をしてみる。
  2. 息が少し上がる程度に早歩きする。
  3. 乗り物やエレベータを使わずに歩く。

最近は携帯に歩数計の機能もついており、1日にどれくらい歩いたか簡単にわかるようになりました。歩くことに慣れたら、1日平均1万歩を目指してみましょう!

薬剤師ライター

ひょんさん

膝に無理のかからない範囲で、継続的に行えるように自分の体の観察も行ってくださいね。

②ストレッチや、軽い筋トレ

軽いストレッチで、体の可動範囲を広げると、運動効果が上がります。また、筋トレをすると筋肉量が増加し、代謝アップにもつながるでしょう。人間の筋肉の大部分は足や背中にあり、体幹をつけることで日常で転倒する危険性を下げてくれます。

薬剤師ライター

ひょんさん

厚生労働省が公開している、おすすめのストレッチや筋トレ方法がありますので、参考にしてみてくださいね。【6

運動の習慣がなくても歩くだけで効果あり!

運動のイメージというと、ハードな筋トレや、ダンス、ランニングなど、少しハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。しかし、歩くだけでも生活習慣病のリスクを減らす効果があるという研究データがあります。【4

薬剤師ライター

ひょんさん

まずは、歩く習慣をつけてみましょう!

姿勢を正すだけで運動になる

どうしても運動する時間がない……という方への朗報です。

仕事中に姿勢を正し、維持する意識を向けるだけでも、筋肉を使うので体幹を鍛えてくれます。崩れた姿勢は、慢性の肩こりや腰痛を引き起こし、仕事のパフォーマンスも下げてしまいます。姿勢を正すと、呼吸が深まることで代謝が上がり、結果生活習慣病のリスクを減らしてくれますよ。

薬剤師ライター

ひょんさん

デスクワークでは、背中とデスクを90度の角度に保つよう意識してみてくださいね。【7】

適度な運動で、健康寿命を伸ばそう!

運動をすると、仕事の効率が上がり、健康にもなれて、一石二鳥です。
日々の生活の中に少しずつ運動する時間を設けて、健康を維持していきましょう!

薬剤師ライター

ひょんさん

厚生労働省のホームページでは、健康増進のためのイベントや、運動方法など、さまざまなコンテンツを掲載しています。わかりやすくまとまっているので、運動意欲もアップ間違いなし!

ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
厚生労働省のスマートライフプロジェクトのHP

参考

【参考】
【1】1 ○厚生労働省告示第四百三十号 健康増進法(平成十四年法律第百三号)第七条第一項の規定
【2】岡 浩一朗/座りすぎを防いで健康に/シンポジウム10:生活習慣病のための新しい体力医学P.1
【3】石川 善樹(2021)『疲れない脳をつくる生活習慣』三笠書房/第3章 仕事のパフォーマンスを劇的に高める姿勢術 『座りすぎ』が死亡リスクを高める Kindleより:位置No.633/1209
【4】稲次 潤子/健常男性の日常運動習慣の変化と身体組成および運動耐容能 : 1年間の追跡調査P.1
【5】櫓原考 爾,中原 凱文 /適度な運動がワー プロ作業の効率に及ぼす効果P.4-7
【6】身体活動・運動|厚生労働省
【7】石川 善樹(2021)『疲れない脳をつくる生活習慣』三笠書房/第3章 仕事のパフォーマンスを劇的に高める姿勢術 Kindleより:位置No.589~632/1209

この記事の執筆者

薬剤師ライター:ひょんさん

薬剤師。CRO(開発業務受託機関)を経て、地域に根ざした調剤薬局に勤務中。薬剤師として勤務しながら、転職した経験や薬局現場で感じたことを文章にしています。
「読者に医療の専門知識をわかりやすく伝え、さらには新しい目線や考え方を共有すること」を心掛けて活動しています。

X(Twitter):https://twitter.com/hhattylee
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メディア運営・編集

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。