初心者向け添削付き動画講座「第18回医療ライターのはじめかた」受講生募集中

【卒業生インタビューvol.16】「地域に愛される薬局づくり」を続けたい。薬局経営と医療ライターを両立する、薬剤師のぶさん

「自分の薬局を持つ夢が叶ったけれど、将来の収入に不安を感じる」

薬剤師ののぶさんは、薬局薬剤師として働きながら、長年の夢だった薬局経営もしています。しかし「安定した経営を継続していけるか」という不安は常にあったそうです。

そんなのぶさんは、収入の柱をもう1つ増やしたいと考え、第17回オンライン医療ライター育成講座「医療ライターのはじめかた」(2024年3月開催)を受講しました。

「医療ライターをはじめて、気持ちがとても楽になった」と語るのぶさん

講座受講のきっかけや受講後の生活や気持ちの変化、現在の働き方についてお伺いしました。

薬局経営×医療ライターとして活動中、のぶさん

ーー本日はよろしくお願いします。まずは、自己紹介をお願いします。

薬剤師の、のぶといいます。薬剤師の資格を取得して、13年目になります(2024年時点)。

大学卒業後、4年間病院薬剤師として勤務し、その後調剤薬局で5年間働きました。薬剤師として9年間経験を積んだ後、2020年にM&A*で整形外科クリニックの門前*にある調剤薬局を買収しました。薬局経営をはじめて4年目になります。

学生時代から経営に興味があったため、卒業後に病院や調剤薬局で働いたのも将来の薬局経営を見据えてのことでした。

「年齢的にはまだ早いかな」と思ったのですが、タイミングよく条件に合う薬局と巡り会えたため、開業を決意しました

M&A*:Mergers and Acquisitions(合併と買収)の略。調剤薬局の業界では、後継者不足や経営不振などの理由で、中小薬局の経営者が開業希望者や大手企業に薬局を譲渡する。

門前*:病院やクリニック、診療所のすぐ近くにあり、そこからの処方せんをおもに受ける薬局。薬の備蓄や開局時間も処方元の医療機関に合わせて対応していることが多い。

“経営者だからこそ感じる”収入の不安から講座受講を決意

ーー調剤薬局を経営されている、のぶさんがなぜ「医療ライターのはじめかた」講座を受講しようと思ったのですか

度重なる調剤報酬*改訂で薬局経営が厳しくなっている話は、医療従事者の方なら一度は耳にしたことがあるかもしれません。実際に薬局経営していて、厳しいと感じる場面が多々あります

そのため、調剤薬局の収益以外に何かもう1つ収入源があればと思っていたところ、「医療ライター」という職業に興味を持ち、受講しました。

調剤報酬*:保険薬局が患者へサービスを提供したときに支払われる報酬。薬剤師が提供する技術や薬代など、すべて国が定めており2年に1回改定される。

隙間時間でおこなえるWebスキルに意欲

ーー数ある仕事の中で「医療ライター」を選んだのはどのような理由ですか?

私の働く調剤薬局は9時から18時まで営業していますが、門前のクリニックが12時から15時まで休憩になるため、比較的手すきになります。その時間帯に何かできないかと考えたのがきっかけです。

そのため、「薬局内でできる仕事」という制限の中で、副収入を得る手段がないか模索しました

最初はInstagramをはじめて、薬の情報発信に挑戦しました。ただ、なかなか収益化の見込みが立たず……。さまざまなWebスキルにチャレンジしてみようと思っていたところで、偶然にもInstagramでMedi+のアカウントに出会い、「医療ライターのはじめかた」講座を見つけました。

現役・医療ライターによる学習サポートでスキルアップ

ーー実際に講座を受講されていかがでしたか?

講座では動画で学習してから、課題に取り組みます。課題は、現役の医療ライターがサポーターとして、添削やアドバイスをしてくれる形です。サポートが手厚く、最後まで続けられました。

動画だけでもライティングスキルの基礎から細かい部分まで学べますが、課題を通して、サポーターの方に理解しきれていない部分についてフィードバックしてもらえるのは、とても勉強になりましたね。具体的には、「h2やh3などの見出しの設定」や、「3回連続で同じ語尾を使用しない」など、フィードバックをいただきました。

講座受講中に記事を1本作成、記名記事*として実績作りができるところも、非常に良かったと思います。

あわせて読みたい

診療報酬についての記事を作成するにあたって、正確な記事を作成するために、改めて調べて、知見が広がりましたね。薬局経営者にも、今回得た知識が非常に活かされました。

記名記事*:記事に執筆者の名前が載る記事。

医療ライターの仕事がもたらした、気持ちの変化とは

ーー講座受講後、医療ライターとしての活動はいかがですか?

薬剤師向けメディアで医療ライターとして活動しています。卒業制作の内容と近い、診療報酬の記事を4本執筆しました。その後も継続案件として、自分で企画や執筆していく予定です。

クライアントは、現在働いている調剤薬局でお付き合いのある方です。介護施設を経営している会社の方ですが、その介護施設の薬の管理をきっかけに知り合いました。そこで「医療ライターをやっている」と話したら、その会社のメディアで記事を書いてもらいたいと依頼をもらえたのです。

ーー臨床業務での付き合いから医療ライターの仕事につながったのですね。

そうですね。ほかにも仕事で付き合いのある方に「実は医療ライターもやっています」と話すと「記事書いてください」と言われることも。調剤薬局の求人のために登録した転職サイトから執筆依頼いただいたこともありますね。

薬局経営×医療ライター、のぶさんの1日のスケジュール

ーー薬局経営と医療ライターの両立はどのようにされているのですか?

調剤薬局の12時から15時までの休憩時間でできるくらいの仕事量で、医療ライターをやっています。たまに夜に残った仕事をする程度です。

ただ調剤薬局のメインの仕事があるため、体調を崩さない程度のペースでやっています。稼働している案件は多くありませんが、外注も活用しながら続けています。実際に医療ライターをはじめてみて、需要の高さを実感していますね。

薬局経営と医療ライターの両立で気持ちにゆとり

ーー実際に医療ライターとして仕事をしてみていかがですか?

講座でしっかりとライティングスキルを学べたので、執筆の仕事で困ることはありません。

業務委託契約*を自分で結んだり、WordPress入稿*をしたり、ライティングスキル以外の講座では習わないスキルは、実際に仕事をしてみて学びました。

医療ライターとして稼いだお金で薬局の人件費を補えればと思っていましたが、なかなか難しいです。しかし、以前より気持ちにゆとりが持てるようになりました。

万が一、門前のクリニックの先生が病気になってしまったり、何かの理由でクリニックを閉めることになってしまったりしたら、調剤薬局としては一気に収入がなくなります。今までは「そうなったらどうしよう」という漠然とした不安がありました。しかし講座を受けてから「いざとなったら医療ライターとして働けばなんとかなる」と思えるので、気持ちがとても楽になりました

業務委託契約*:雇用契約を結んでいない者どうしが、特定の業務だけ委託して報酬が発生するときにする契約。企業に属していない医療ライターは業務委託契約で仕事を受けることが多い。

WordPress入稿*:WordPressはブログ・ホームページを作成するためのソフトウェア。操作が比較的簡単で、シェアが大きい。医療ライター案件では、記事をクライアントに提出するだけでなくクライアントのWordPressのメディアにする作業まで求められることがある。

ライフスタイルに合わせて「医療ライター」を選択肢に

ーーのぶさんの今後の展望を教えてください

薬局経営としては、店舗数の拡大ですね。ただ、薬剤師の確保がなかなか難しいので、ゆっくり取り組んでいきたいです。今は一人で薬局を運営していますが、面白さの方が大きい。地域の方がふらっと立ち寄って相談にきてくれるときに「臨床が好きだな」と実感しますこれからも臨床と経営はどちらも続けたいですね

医療ライターとしては、Webデザインにも興味があって。実はすでに勉強もはじめているので、まずは自社のホームページから取り組んでみようと思っています。

ーー薬局経営と医療ライターを両立してみての感想や医療ライターへ興味がある方へのメッセージをお願いします。

もともと臨床現場で働くのは好きだったので、地域の方に信頼される調剤薬局を作っていくという“やりがい”は非常に大きいです。好きな仕事をしながら、医療ライターとしても活動することで、収入への不安が減り、どちらの仕事も気持ちよく両立できているなと思います

その反面、医療ライターとして働くより、雇われて臨床現場で働く方が収入は安定しているというのも感じました。そのため、すべての方に向いているわけではなく、

・働く場所に縛られたくない人
・臨床現場と医療ライターを組み合わせて働きたい人
・自由な時間に働きたい人

ライフスタイルに合わせてフレキシブルに働きたい人には合っていると思います。体や心が楽になるように、上手に医療ライターを活用できると良いのではないでしょうか。

医療ライターのはじめかた講座
医療者専用の医療ライター講座として2020年にスタート。約100名の卒業生が90以上のメディアで活躍中。医療資格を持つ医療・薬機法ライターによる無制限の質問添削対応が大好評!医療情報をわかりやすく届けたい方におすすめです。

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執筆

薬学部卒業後、大学病院の薬剤部で研修を経て、病院薬剤師、ドラッグストア、調剤薬局と様々な職種を経験。現在は地域医療や在宅ケアに注力。
適切な情報をより多くの方へ届けるため、執筆活動中。さらに仕事の幅を広げるため、医療系取材ライター活動を開始。

趣味は旅行、ワイン、ネットサーフィン。最近フルマラソンに挑戦すべくランニングを開始。