初心者向け添削付き動画講座「第17回医療ライターのはじめかた」受講生募集中

事前準備が重要!医療系取材ライターがインタビュー成功のコツを解説

医療ライターの仕事はSEOライティングだけだと思っていませんか

医療ライターの中には、医師をはじめとする医療従事者へのインタビューをもとに記事を執筆する医療系取材ライターという仕事もあります。

インタビューの難点は、「一発本番」でやり直しがきかないこと。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

多くの医療系取材ライターが「インタビューを成功させるには事前の準備が大事だ」といいます。

今回は、インタビューをするうえで、あらかじめどんなことを準備したら良いのか5つのポイントにまとめました。

医療系取材ライターとして働きたいと考えている方はぜひ参考にしてください。

インタビューに事前準備が必要な理由

インタビューに事前準備が必要な理由は、限られた時間の中でのインタビューをより有意義なものにするためです。

記事の冒頭でも述べましたが、インタビューは「一発本番」であり、やり直すことができません。十分に事前準備をすることで、自身も落ち着いてインタビューできます。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

その結果、インタビュー相手が心を開いてくれれば、他の記事にはないエピソードが聞けてより良い記事を書けるでしょう。

逆に事前準備が足らず、調べればすぐわかることを質問してしまうのは時間の無駄です。

インタビュー中に失礼があったり、不備があったりしてインタビュー相手を不快な気持ちにさせてしまうことで、質問に対して良い回答が返ってこない可能性があります。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

インタビュー相手が気持ちよくインタビューを受けられるように、しっかりと事前準備をしておくことが大切です。

インタビュー当日までにしたい5つの準備

インタビューを成功させるためには、どんな準備をしたら良いのでしょうか。

初心者の医療系取材ライターのために、事前準備の具体的な手順を5つにまとめて紹介します。

【インタビュー当日までにしたい5つの準備】
 1. インタビューの環境を整える
 2. インタビュー相手の情報を調べる
 3. 写真の構図を考える
 4. 事前に質問を用意&共有する
 5. インタビューに必要なものをそろえる

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

インタビュー前に一度確認しておくのがおすすめです。

1.インタビューの環境を整える

インタビュー相手がインタビューに集中できる環境を整えましょう

インタビュー方法が対面形式なのかオンライン形式かどうかで、準備の仕方が変わります。

対面形式の場合はインタビュー相手の職場に出向いたり、場所に指定がないときにはレンタル会議室などを手配したりします。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

最近では、以下のようなレンタル会議室のサービスがありますよ。

【レンタル会議室の例】
 ・instabase(https://www.instabase.jp/
 ・SPACEE(https://www.spacee.jp/

オンライン形式の場合は、自宅を利用する人が多いかと思います。インタビュー中に接続が不安定にならないよう、前もって自宅のWifi環境に問題がないか確認すると良いでしょう。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

実際に、筆者は初めてのインタビューで接続が途切れてしまい、会話を中断させてしまったことがあります。

また、事前にバーチャル背景を設定しておくと、生活感のあるものが映りこまないので安心です。

2.インタビュー相手の情報を調べる

記事の構成や質問を考えるために、インタビュー相手のことをあらかじめ調べておくことは必須です。

インターネットに公開しているインタビュー相手の経歴や企業理念をはじめとする基本情報だけでなく、SNSやブログ、過去のインタビュー記事も確認すると良いでしょう

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

SNSやブログからは、公開している経歴とくらべ、最新の取り組みやインタビュー相手の考え方、性格が読み取れます。

また、過去のインタビュー記事を参考にすると、これから執筆する記事はどのように差別化すれば良いかが考えられるのでおすすめです。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

インタビュー相手のことを調べるときは、「この人が好き!」や「この人のことをもっと知りたい!」とファンになった気持ちで取り組めると、インタビューでも深掘りした質問ができるでしょう。

3.写真の構図を考える

クライアントから記事執筆とともに写真撮影も依頼された場合には、記事構成だけでなく写真の構図も事前に考えておくと良いでしょう

記事構成はクライアントから指定されることもあります。指定がないときでも、事前に大まかな構成を練っておくと、どんな写真や画像があると良いか事前に考えておくことができますよ。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

インタビュー相手ひとりなのか、それとも同僚も一緒に撮るのか、正面から撮るのか、実際に仕事しているところを撮るのか……など多くのパターンを考えておきましょう。

写真はインタビュー相手の人柄や企業の雰囲気を伝える大事なファクターです。

インタビューは時間が限られる場合が多いので、事前に記事構成や写真の構図は考えておきましょう

4.事前に質問を用意&共有する

事前に質問を用意してクライアントに共有することは、インタビュー記事を執筆するうえで一番大事な準備です。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

事前の調査や記事のテーマをもとに、具体的な質問をいくつか考えましょう。

たとえば、キャリアや仕事に関するインタビューの場合には、以下の質問が挙げられます。

  • 現在に至るまでの経歴について
  • 現在の仕事のためにどのようなスキルを勉強・習得したか
  • 現在の仕事で一番楽しいことは何か
  • 現在の仕事のやりがいは
  • 今後の展望について

インタビューの途中で気になったことや深掘りしたいことが出てきた場合には、もちろんその場で質問ができるとより良いでしょう。

ただし、慣れないうちは緊張で頭が真っ白になることも多いです。何を聞けば良いか思いつかない、会話が続かない、といった事態にならないように多めに質問を用意しておくと良いですよ

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

さらに、質問の優先度もあわせて考えておくと、限られた時間内に聞きたいことをしっかり質問できます。

また、インタビューを始める前に行うアイスブレイク*のための質問や話題を用意しておくことも忘れないようにしましょう。

アイスブレイクはお互いの緊張がほぐれ、そのあとのインタビューが円滑に進みやすくなるのでぜひ取り入れてみることをおすすめします。

アイスブレイク*:緊張をほぐすための雑談や簡単なゲーム

5.インタビューに必要なものをそろえる

当日忘れ物がないよう、インタビューに使う道具は前日などに準備しておきましょう

必要最低限の持ち物は以下の通りです。

  • 名刺
  • 携帯電話
  • パソコンまたはノート・筆記用具(メモがとれるように)
  • ボイスレコーダー
  • 時計
  • カメラ(写真撮影もある場合)

電池切れや故障などの不測の事態に備え、録音機器は2つ以上用意しましょう。最近では、録音機能をもつスマートフォンのアプリもあるため、上手に活用してみるのもおすすめです。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

ちなみに、筆者はボイスレコーダーと文字起こし機能付きの録音アプリを使用しています。

当日充電が切れてしまうことがないよう、それぞれの道具の充電状態を確認したり、充電器の用意もあわせてしておくと良いですね。

インタビュー当日の準備

対面形式でインタビューする場合には、会場準備や道に迷ってしまうことを想定して、時間に余裕を持って向かいましょう

インタビュー相手を待たせたり、遅刻したりすることはもってのほかです。

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

もし会場に早く着くようであれば、インタビュー相手の職場近隣を散策してみるのもおすすめです。アイスブレイクのネタになるものが見つかるかもしれません。

インタビューは事前準備が大切!

医療ライターには、医療系取材ライターという働き方もあります。

インタビューでは、あらかじめ環境や必要なものを準備したり、インタビュー相手のリサーチを十分に行って構成や質問を用意したりすることが大切です。

事前準備をしっかり行うとインタビュー相手が心を開いてくれて、興味深いエピソードを聞き出せるかもしれません

薬剤師ライター

潮見ゆうかさん

インタビューを成功させ、読者が読みたくなるインタビュー記事を執筆しましょう。

この記事の執筆者

薬剤師取材ライター:潮見 ゆうかさん

薬剤師。大学卒業後、総合病院に勤務し、内科・泌尿器科・透析科・循環器科での服薬指導を経験。日本糖尿病指導療法士、栄養サポートチーム専門療法士、心不全指導療法士の資格を有する。現在は未就学児2人を子育てしながら病院薬剤師として従事、現場経験をもとに医療ライターを行う。

X(Twitter):潮見ゆうか@医療専門ライター
note:https://note.com/nacl_pharm

潮見さんも受講、Medi+の「医療系取材ライターのはじめかた」とは?
潮見さんも参加、医療×Webクリエイターコミュニティ「MediWebラボ」とは?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

メディア運営・編集

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。