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薬学生かつ起業3年目!映像クリエイターのらくくん

薬学生起業家で映像クリエイター、らくくん取材記事

こんにちは!”自分らしく、楽しく、おもしろく”働く、全国の医療従事者を紹介するメディア、「MediJump」です。

今回は、薬学生起業家で映像クリエイターのらくくんにお話を伺いました。
薬学生にして映像クリエイターを始めた経緯や起業までのみちのり、ストイックなマインド、さらに1ヶ月後に控えた国家試験対策のコツから将来の展望まで、たくさんお話していただきました!

薬学生かつ映像クリエイターとして活躍中、らくくんの自己紹介

写真提供:らくくん

ーー早速ですが、らくくんの自己紹介をお願いします。

現在薬学部の6年生で、薬剤師国家試験まであと1ヶ月ほどです。起業してからは、約3年が経ちました。映像クリエイター業務としては、薬局など医療関係の企業のクリエイティブ面全般を一括で担当しています。

具体的には動画の撮影や編集、パンフレットやチラシ、サムネイルなどのデザイン、本やオンラインサービスのPV作成、SNS全般の設計などの情報発信に必要なものをトータルでサポートするサービスの提供をしています。

3月に薬学部を卒業予定で、その後クライアントさんに対してもっとサポートができるよう、東京に拠点を移動させようと考えています。

ーー薬剤師国家試験まであと1ヶ月ですが、このタイミングでの取材ご希望ありがとうございます!国家試験勉強は大丈夫そうですか……?

はい!今のタイミングの方が、レアな情報をシェアできると思います。
国家試験勉強も余裕を持っているので、働きかたも勉強方法もなんでも聞いてください!

ーー頼もしいですね、よろしくお願いします!

人生を考えたきっかけ・ターニングポイント

ーーらくくんにとってのターニングポイントや、自分の人生が変わったきっかけなどがあれば教えてください。

はじめて自分で案件を取って納品して、クライアントからすごく感謝されたことは、自分にとって1番大きなイベントでしたね

それまで仕事というのは、「自分の辛いことを我慢して、その代わりにお金をもらうこと」だと思っていたんです。でも、仕事ってそれだけじゃないんだと気付かされました。

「自分という看板」を出す一歩が、今の活動につながった

自分ができる最大限のクオリティのものを作って、クライアントが喜んでくれて、ありがとうとお金をもらう。「無理して我慢しながら働くのでなく、この働きかたでいいんだな」とその時思いました。

そのもらったお金で更にスキルアップして、できることを増やしたり機材をそろえたりしてさらに良いもの作れるようになって、もっといろんな人から感謝してもらえるようになって。またいただいたお金でスキルアップして……という循環を永遠に回していけたら、それだけでみんな幸せだと思ったんです。

僕の今までの仕事観や人生観に対する固定観念が、全部崩れ落ちて一気に世界が変わった瞬間でしたね

ーー直接感謝されるという成功体験の積み重ねが、らくくんの人生観を作る大きなきっかけになっていったんですね。

アルバイトを否定するわけではないですが、僕自身アルバイトでそこまで劇的な感謝をされたことはありませんでした。「丁寧で良い接客だね」とほめられるとうれしく思いますが、すでにあるお店の看板をみて来たお客さんに対して、自分がバイトとして接しているだけだと思います。

「自分という看板のお店に来たお客さんに対して、自分ができる最大限のことをして、すごく喜んでもらえた」という一連の流れは、今まで全く経験したことのない感覚で衝撃でしたね。

Webスキルを学んだ経緯

写真提供:らくくん

ーーらくくんは、すでにたくさんの実績があるクリエイターですが、まだ薬学生というのが本当にすごいなと感じます。今の働きかたに踏み出そうと思った理由を教えてもらえますか?

きっかけとなったのは、6年間の薬学生生活の半分である、3年生が終わった時でした。
3年生までも大学生らしく楽しく過ごしてはいたんですが、「テスト・サークル・習い事を繰り返していたら、もう半分大学生が終わったの!」とびっくりして。

それまでの3年間も充実していたし、このままでも楽しく過ごせるけれど、「6年間終わって卒業した時に、自分に残ったものは何もないんじゃないか。それって怖いな」と思いました。企業の面接で「学生期間頑張ったことはなんですか」と聞かれたときに「サークル活動を頑張ってました」しか言えずに、その他大勢に埋もれている自分が見えたんです。

それまでの人生とくに何もしてこなかったけれど、このまま埋もれていく自分にすごく嫌気がさしたので、「周りと差をつけることをモチベーションに、後半3年間頑張ってもいいんじゃないか」と思うようになって。

当時思いついたのが「副業をすること」でした。親が物件を持っていて、「毎月家賃収入が入るのっていいな」と思っていたんです。本業とは別に、自分も収入の柱を作りたいなと思いました。

3年かけて月5万稼ぐことを目標にいろいろなWebスキルを試して、最終的にたどり着いたのが動画編集だったんです。

ーー現役薬学生であるらくくんの働きかたは、きっと周りの学生にもすごく刺激を与えているんじゃないかなと感じられますよね。動画編集を選んだのは、何か理由があったのですか?

正直、フィーリングでした。
「これでダメだったら他のことをやればいい。動画編集ってなんか楽しそうだな、良さそうだな」と思いさわってみたことがスタートでした

映像クリエイターという働きかたについて

ーー今までのお仕事や人生の中で、らくくんがつらかったな、失敗したけどこうやって乗り越えたよという経験があれば教えてもらえますか?

考えたのですが、「失敗した」と感じたことはありませんでした。
自分の至らないところがあって失注したことはありますが、それも今後に活かすための材料だと思っています。「もうどうしようもない、立ち上がれない」というところまで落ち込んだことはないと思います。

どう生きるかを自分で選択して実行できているので、そもそもの幸福度が圧倒的プラスの状態なんですよね。3年前に比べたら、今はめちゃめちゃ幸せだから、どん底に沈むことは起きないですね。

ーー「圧倒的プラスの状態」というのが、自分で選んだ生き方や働き方だからこそのマインドですね。

そうですね。納得していなかったり、やらされていたりしたら、落ち込んだまま先に進めない人もいるかと思います。でも、全部自分で選んだことなので、次に活かすしかない。やるしかない!と割り切ってやっていますね

不安症だからこそ、スケジュール管理が徹底できる

案件はスケジュールに余裕を持った状態で受けているからこそ、大事故を起こしたりトラブルになって落ち込んだり、ということはないのかもしれません

決まった納期があるのなら、まず引きうけた時に絶対間に合うところまで一気に進めてしまいます。自分がどんなに体調を崩しても、納品できるように気を使っています。

ーーフリーランスにとって、すごく大切な考え方を実践されているんですね。

僕、不安症なんです。最初に副業をはじめた理由も、「このままの収入では将来が不安だな」と思ったからという部分があります

絶対に自分のせいで失敗したくないという不安から、まずは一気に間に合うと思うところまで進めます。そして、その後からが業務スタートだと思っています。納期が3日だとしたら、1日ごとに仕事量を均一に3等分するのでなく、最初に95%ぐらい終わらせておく。あとの5%はよっぽどのことが起きたとしても、絶対間に合うようにしていますね。

映像クリエイターとしての心構え

納期に遅れるというのは、自己管理不足だと思っているんです。
“納期に遅れる”というのは、”自分の評価を下げてしまう”ということにも気づいていない状態だと思っていて。クライアントからの評価を上げるには、むしろ納期を前倒しして「完璧ですと言わせてやる」ぐらいの気概を見せないといけないと思っています。

自分の上にいるディレクターさんの存在を脅かすぐらいの勢いのある仕事をしないと、結局ステップアップできない。頼まれた仕事だけでなく、「こういうのもやったらどうですか?」と提案してガツガツ仕事を取りに行けばいいと思います

ーーニーズに沿った提案までしてもらえると、他クリエイターとの差別化にもつながりますね。

「他と違うな」となりますよね。でも、実際にできる人って少ないんです。やれる人は勝手にやって上がっていくし、やれない人はいくら言ってもやらないんじゃないかな……とも思いますね。

映像クリエイターとして、営業で工夫していること

ーー動画編集ができる人が増えたからこそ、どんどん単価が安くなって「クラウドソーシングサイトからは案件を取らない方がいい」という話すら聞くことがあります。そんな中で、らくくんがなにか工夫されていることはあるのでしょうか?

これは有益な情報ですよ!(笑)
クラウドソーシングサイトやTwitterで出回っている案件って、適正な条件の案件はかなり少ないです。重要なことは、直接クライアントとつながること。自分がどこで商売していくか見極めることだと思います

「日本で水を売るか砂漠で水を売るか」という話がありますが、砂漠で喉からからの状態だったらお金を払ってもらいやすいと思います。でも、日本の道端で水を売ろうと思っても難しいじゃないですか。

サービスそのものの価値もですが、自分の周りの環境がどれだけ自分のサービスを欲しているのかという部分は、最初から意識していましたね。

今はTwitterメインで発信していますが、僕は映像制作者、動画編集者同士で仲良くしていても意味がないと思っています。SNSを同業者同士のただのコミュニケーションツールにするのではなく、「営業のため」としてアカウントの運用目的を設定すると「こいつ動画作れるらしい」と勝手に見つけてくれてDMをもらえる、ということもあります。

自分の能力を必要としてくれる人たちがいるコミュニティで発信して、その中に入り込むことで、条件の悪い案件を請けずに適正価格で受注できていると思います。

「起業」に至った、戦略的な考え方とは

ーーらくくんは、事前にある程度戦略的に考えたうえで、行動や実践をされているイメージがあります。

僕は、割と立ち回りを考えて行動しています。
自分がどういう場所に行ってどう立ち回るか、周りの環境も含めて自分をどう設計していくかはすごくこだわってやっていますね

薬学生ながらに起業した理由

ーー「動画編集」というスキルだけで見ると、フリーランスや個人事業主のほうが人数も多く、税金や手続き面でも楽なのではと思いますが、会社として起業した理由をお伺いしてもいいですか。

はい。たとえば、上場企業とやり取りするとなったら、個人では難しいと感じたんです
ミーティングで自己紹介をする時に「はじめまして、株式会社○○です」ということで、まず審査を1つパスできると思っています。その第1段階の審査をパスできないと自分の可能性が狭まってしまうわけじゃないですか

法人だったら受注できていたかもしれないチャンスを、個人だったせいで逃してしまうのは、すごくもったいないと思いました。そういう小さい取りこぼしもあるし、やっぱり法人化したほうが安心だと思いました。それ以外は、そんなに大層な理由はありません。

ーーフリーランスや起業される方が増えてきた中で、ただ「いいな」と流されたのではなく理由と計画性をしっかり考えてきたんだなと感じますね。

自分の軸を決めることの重要性

すべてに自分なりの回答を持っていないと、不安定になってぐらついてしまうと思うんです。今僕は3年間映像制作をしていますが、SNSを見ると3ヶ月で何百万稼げたという人もいるわけです。

そういう方を見て比べたときに、単に自分の能力不足なのか、そもそも方向性が違うのか見極める必要があります。自分と軸が違う人とは競う必要もないので、そういう理由付けを言語化できていることは大事だと思っています

ーー自分の軸がある状態でやっているのか、ない状態で流されているのかで、モチベーションも心構えも大きく変わっていきますよね。

普段触れる情報って、活躍しているすごい人の情報がほとんどじゃないですか。自分が自分である価値をもっていないと、しんどいよなと思いますね

らくくんの現在の1日スケジュール

ーー薬学部6年生で、現在は国家試験も控えていますよね。らくくんの今の働き方や過ごし方について教えてもらえますか?

今は、19時に寝て深夜1時に起きています。
そこから活動をスタートするのですが、その中の4〜5時間は仮眠取ったりYouTube見たり休憩したりしながらトータル13〜14時間ぐらいは仕事や勉強をしています

今は国家試験の勉強と同時に進行しているので変則的ですが、こういった感じで来年も再来年もやっていくと思います。

現在の状況でいうと、依頼をいただいた際はなるべく断らないようにしていますが、自分からガツガツ営業はしていません。仕事を請けたときはすぐに終わらせて、頭の中を勉強だけにするようにしています。
僕はシングルタスク人間なので、仕事と勉強が両立している状態はできるだけ作らないようにしています

4カ月で下位20%から上位20%に!薬剤師国家試験対策について

薬剤師国家試験は、8月から勉強をはじめました。勉強をはじめるまでは下位20%ぐらいで、落ちそうだとも思ってましたね。そこから気合いを入れて勉強しはじめて、1時間1セットでタイマーをかけて毎日12時間以上勉強するようにしました

その後、2ヶ月勉強したら上位30%に入ることができて。もう2ヶ月勉強したら上位19%に入って合格点に達しました。薬剤師国家試験まで、残り1か月と少しですが、現状維持+αで勉強していければ受かるかなと思っています。

勉強する上で、大切にしている2つの考え

ーー毎日12時間以上勉強する日々なんですね。4カ月という短期間で、一気に成績を上げたコツや考え方などはありましたか?

勉強法というよりも、大事にしている考え方が2つあります。

まず1つ目が「自分ごとにする力」ですね。
国家試験に限らず、今目の前にある物事に対して「これは自分にとって必要なものだ」と思い込むことが大事だと思っています。「嫌だ、辛い、もう無理」と思って勉強するのではなく、「今どうして国家試験に合格しないといけないのか」という理由付けを、自分に対してしっかり行います。

たとえば、僕の場合だと「薬剤師にならないのに、なんで今国家試験に対してそんなに頑張っているの?」といろんな人から言われるんです。
でも、国家試験って僕にとっては半年間ぐらいのイベントなので、「この長い人生の中の半年間も頑張れないようなやつが、この後の人生頑張れるわけない」と言い聞かせて頑張っていますね

2つ目が「捨てる力」です。24時間の中で、何をする時間を捨てられるかですね。
僕は、寝る、シャワーを浴びる、食事をとる以外全部捨てられると思っていて。人との雑談の時間や移動時間、ドラマを見る時間など全部捨てた結果時間を確保できるようになりました。

今は、毎日安定して「1時間/セット×12〜14セット」の勉強をできるようになっています。この日はすごく頑張れた、この日は頑張れなかったみたいにムラを作らないように、毎日最低12時間コンスタントにやり続けています

自分の中で勉強の優先度を一番高く出来ているから、他の要素(YouTubeなどの誘惑)は無駄だなと思えていますね。周りの学生が8時間やって今日は結構頑張ったと言っているなかで、最低12時間やっていたら点数が上がらないわけがありません。だから、自分の基準値をあげてどこまでやれるのかは大事だと考えています。

「自分ごとにする力」と「捨てる力」の2つが、僕にとって大事な考え方です。

「ストイック」に見えるのは、当たり前の基準値が上がったから

僕の過ごし方ってストイックに見えると思うんですが、自分の中では必要なことだと思ってやっているので、ストレスは全くありません。起業をしたことで、「自分ごとにする力」や「捨てる力」がつきました

起業するまでは、テスト期間は毎日吐いていて、勉強がすごくしんどかったんです
起業して自分でいろいろやっていくなかで、2つの力を身につけました。勉強は今自分に必要なものだと思えているので、ストレスなく毎日快適に楽しくやっています。
ストイックというより、通常運転でコンディションも良いという感じですね

ーー起業したからこそ、らくくんにとって現状の生活スタイルが当たり前のものになっていったのですね。

そうですね。今まで仕事に使っていた熱量を勉強にスライドさせただけ、というイメージです。他の人が頑張ったと言っているラインの上が自分の最低ラインなので、負けるわけないな!という感じですね

ーー「周りが頑張るそれ以上が自分にとっての当たり前」というスタイルは、サービスを運営している人や経営者の方もよく話されているなと思います。

全員平等に1日24時間ですが、僕が「自分の人生を良くするために使っている時間」は人の2〜3倍以上あると思います。僕がこの3年で積み重ねた経験は、他の人にとっては3年以上かかるほどのことなのかも、とも思っていますね。

らくくんのこれからの展望

ーーらくくんの働き方として、今後特に力を入れていきたいことを教えてもらえますか。

これからも、結局今やっていることの精度を高めるしかない!と思っています
今目の前にある仕事に全力以上に取り組んで、パフォーマンスを出し続けて、クライアントに喜んでもらって、紹介してもらってまたさらにスキルを伸ばして広げて……という、この繰り返しをやるしかないなと思います。

少なくとも「この業界の中で頼むなら僕だよね」と、動画やデザインで困った時に最初に思い浮かべてもらえるようになれたらいいなと思いますね

自分が誰かを雇っていくというのは、正直考えていません。「めちゃくちゃお金を稼ぎたい!有名になりたい」というわけでもないんです。人手が足りないなと思った時に、信頼できるフリーランス仲間や手伝ってくれる人がいたら、それで十分かなと思っています。

「人生はゲームみたい」だからモチベ高く楽しめる

ーーはじめてSNSを拝見した時は、活躍するぞ!という強い意気込みを感じていました。でも連絡をいただいて実際に話してみると意外とそんな感じではなくて、らくくんってすごくキャップがある方だなとも感じます。

クライアントがSNSを見るとき、正直「学生ってだけでなめられること」はあると思うんです
自分は仕事に対してモチベーションがしっかりあると思っているし、自信もあるので、SNSでは強気に発言することもあります。そこで興味を持ってもらって、自分のYouTubeやWebサイトを見ていただきたいという思いもあります。

僕は物欲があまりなくて、車や時計やタワーマンションなどは「何がいいんだろう?」と思ってしまうくらいなんです。身の丈にあった過ごしやすい家であればいいし、生活するために困らない程度の稼ぎがあれば、それで十分です。

でも、そんな僕が仕事のモチベーションが高いのは、自分の人生はスキルをどんどん増やしてレベルを上げていくゲームだと思っているからだと思います

ただ、現実世界だと、スキルって定量的に測れないじゃないですか。僕の動画編集スキルのレベルがどれくらいか分からないから、それを定量的に測る意味で仕事を頑張ってお金をいただいているという感覚ですね。収益アップした時に「レベルアップしたんだな」と思います。

「生活費を圧倒的に上回るぐらいのお金がいるか」と言われたらいらないけれど、自分の成長を測る指標としてお金がある。たくさん仕事して、できる仕事の幅を増やして、収益が上がって、今レベル上がったなと分かることがうれしいんです

そんな感じでゲームのような仕事が趣味でもあって……と一体化している感覚です。なので、ずっと仕事をしていても苦じゃないんですよね。今は勉強に12時間以上あてていますが、来年から仕事をはじめたら「何も予定がない限りずっと作業しているんじゃないかな」と思うぐらい、楽しくやっていますね。

医療業界でのお仕事について

ーー「この業界の中で頼むなら僕だよね、と最初に思い浮かべてもらえたら嬉しい」という話もされていましたが、医療という業界やジャンルにこだわる思いがあるのでしょうか?

結論として、理由はありません。僕としては「医療業界で頑張る」と決めてやっているわけではないんです。紹介があれば他業界でも稼働しますし、他業界に営業することもあるかもしれませんが、僕のバックグラウンドや薬剤師免許を持つということを考えたら、医療業界でやってくほうが得策だと考えていて

たとえば、飲食業界と医療業界に営業した時に、どっちがファーストインプレッションで印象に残る存在になれるかを考えると、「薬剤師資格も持っています」とクライアントに1歩近づける医療業界がいいかなと思っています。

あと、他の業界では、すでに人が充足しているなとも思います。
医療業界だけで考えると、副業で動画編集やデザインなどをしている方も見かけることがあります。でも、副業だと業務できる時間も限られていますし、空いた時間でスキルアップのためのインプットもしなきゃいけないと考えると、かなり大変な状況なんじゃないかなと。クライアントから見ると、来年から365日稼働できる僕の方が依頼しやすいと思うんですよね

いつでも対応するし、アウトプットの質も自信があります。将来性という面もいれて、複合的に見たらこの業界で必要としてくれる人が多いのかなと考えています。

今後挑戦したい方に向けたメッセージ

ーーらくくんのように「これから挑戦したいな」という方に向けて、一言あればお願いします!

いきなり大きな挑戦や新しいことをはじめるのは大変だと思うので、今日この瞬間からできるアクションとして「点を集めていくこと」を意識すると良いと思います。

自分の知っている世界があったとしても、それに対する自分の知らない世界ってさらに膨大だと思います。その境界「線」って、結局「点の集合体」じゃないですか。
点がたくさんあって自分の世界が構築されていますが、その点を広げていくようなイメージで点を集めていくといいと思います。

TwitterやYouTubeでこんな人いるんだなとインプットしてもいいし、普段絶対泊まらないような高いホテルに勢いで泊まってもいいし、コンビニで新しい味のお菓子を買うでもなんでもいい。今までやってこなかったこと、知らなかったことをどんどん集めていくといいんじゃないでしょうか。

何も意識しないで生きていたら、自分の知っている世界の内側でしか生きられないなと。いつもと同じものを食べて、同じ道を通って通勤して、と毎日同じように過ごす方が楽でストレスも少ない。だからこそ、新しい点を集めようと毎日意識していると、ちょっとした挑戦ってすごくしやすくなると思うんですよ。

自分が何をしているかなんて、正直誰も興味を持ってません。でも、狭い世界で過ごしていると「周りに批判されたら嫌だから」と勝手に自分でハードル上げていることに気付けないんだと思います。自分の世界を少しずつ広げていくと、自分が行動を起こすハードルも下がって、それが結果的に自分の人生にすごく影響を与えるのではないかなと思っています。自分がいざなにかに挑戦しようと思った時に、自分の世界が広いほど「あんな人もいるんだから、そこまで大したことじゃない」と思えるので動きやすくなると思います。

ーー具体的にその職でどうなりたいかではなく、「安定しているから、資格が欲しいから、子供を産んでもパートで働けるから」などといった理由で資格職になった人や現状に迷いながら過ごしている方も多いですし、私自身も最初はその一人でした。自分の世界を広げたうえで「自分は本来どうありたかったのかな」と選択することはすごく大事だと思います。

そうなんですよね。選択肢があると、自分で選ぶことができますよね。
世界を広げていくと、自分に対して選択肢をたくさん用意できます。そうするとより自分にマッチした働き方や生き方を見つけやすいのかなと思います

ーーたくさんお話ししてくださり、ありがとうございました!

取材/編集:松岡マイ

らくくんのSNS

X(Twitter):https://twitter.com/raku_pharm
ホームページ:http://hfip2.com/

この記事の執筆者

薬剤師ライター:中川 あやさん

大阪薬科大学卒。地元の調剤薬局で薬剤師として従事する傍ら、ライターにも挑戦。
”いつでもどこでも働ける”を目指して自分の働き方を模索中。「読んだ後、その先の行動へつながる記事」を目指して執筆しています。

SNS(X):https://twitter.com/laugh_a_a
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メディア運営・編集

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。