看護師として仕事に慣れてくると、副業を考える方もいるかもしれませんね。しかし、看護師は肉体的にも精神的にもハードな仕事。夜勤バイトや検診バイトなど、資格を活かせる副業は多くありますが、本業と似た内容の仕事を今以上に増やすのは難しいと感じる方もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが、在宅でできる副業です。
なかのふみさん
在宅での副業は自分で仕事の時間や場所をコントロールできるため、忙しい看護師と両立しやすいでしょう。
この記事では、看護師資格を活かした在宅できる副業を5つ紹介します。現役看護師であり、在宅の副業をしている筆者が副業をする際の注意点も紹介します。記事を読めば、自分に合う看護師資格を活かした副業が見つかるでしょう。
そもそも看護師は副業はできる?
みなさんが勤務しているのはどのような職場でしょうか。実は、看護師は副業ができる職場とできない職場があります。具体的に見ていきましょう。
公立病院勤務の場合
公務員は以下の観点から、法律により副業が原則禁止されています。
- 職務専念
- 信用
- 守秘義務
看護師でも職場が以下に当てはまる場合、公務員扱いとなるため副業ができません。
- 国公立の病院
- 国公立の学校や幼稚園、保育園
- 行政が管轄する機関(保健所、保健センター、地域包括支援センターなど)
このような職場に勤務する方が副業をした場合、罰則を受ける可能性があります。副業をはじめる前に、就業規則をよく確認してください。
副業を考えている場合は、副業可能な病院への転職も一つの選択肢になるでしょう。
民間病院勤務の場合
民間病院の場合、基本的に副業可能なケースが多いです。しかし、病院によっては副業禁止の規則があります。民間病院勤務の場合も、就業規則をよく確認してから副業をはじめましょう。
看護師が副業を選ぶときのポイント
看護師が副業を選ぶときのおすすめポイントは以下の2つです。
- 時間をコントロールできる
- 在宅でできる
副業をする看護師の中には、病院勤務や同職種のバイトをする人もいますが、看護師は肉体的にも精神的にも負担の大きい仕事。本業に似た副業を続けるのは容易ではありません。
とくに夜勤のある不規則な働き方をしている場合、副業は難しいと感じるかもしれませんね。次の章では、自分で時間をコントロールしながら在宅でできる副業を紹介します。
看護師におすすめ!本業と両立しながら在宅でできる副業5選
本業と両立しながら、看護師資格を活かしつつ在宅でできる副業にはどのようなものがあるのでしょうか?
なかのふみさん
筆者が副業にしている医療ライターを筆頭に以下の5つの副業を紹介していきます。
- 医療/薬機法ライター
- 医療系メディアディレクター
- 医療翻訳/医薬翻訳
- 医療記事の監修
- 医療系コールセンター
医療/薬機法ライター
医療ライターは、医療や健康に関する専門的な知識を、一般の人に向けてわかりやすい文章を書いて伝える仕事です。論文や書籍、Webサイトなどからリサーチし、まとめて記事を作ります。
新しい記事を書くだけでなく、別のWebライターが書いた記事をチェックして修正を加える「リライト」も行います。読者の悩みにあった内容や読みやすい文章に変更し、より質の高い記事を目指すためです。
また、医療関係者にインタビューをして記事を作成する、医療系取材ライターとして活動する方もいます。
薬機法ライターは、薬機法*が関わる商品に関する文章を書く仕事です。
なかのふみさん
医薬品や化粧品の表現は、消費者に誤解を与えないよう薬機法で制限されています。知らずに薬機法に違反すると、クライアントが刑事罰を受ける可能性も……。
薬機法ライターは薬機法に関わる記事作成を求めるクライアントに重宝されるでしょう。
医療ライターは、リサーチしたり文章を読んだり書いたりすることが好きな方にぴったりの副業といえます。
医療系メディアディレクター
メディアディレクターとは、メディアの企画から運用においてリーダー的役割を担う仕事です。たとえば、クリニックのWebサイトを作るプロジェクトでは、Webライターやカメラマンなどの指揮をとり、メディアの制作や改善を行います。限られた予算や時間、メンバーの中で質の良いメディアを作らなければならないのが難しさであり楽しさでもあるといえるでしょう。[4]
なかのふみさん
自分で時間をコントロールできますが、責任の大きい仕事です。リーダーシップがあり、チームで仕事をすることが得意な方に向いているでしょう。
医療翻訳/医薬翻訳
医学や製薬、医療機器などに関する書類や論文などを翻訳する仕事です。治験や新薬に関連する書類など、医療現場のエビデンスとなる文章を取り扱う重要な仕事といえるでしょう。
外国語だけでなく医療の知識が欠かせない仕事であり、看護師に向いている副業の一つです。また、医療翻訳/医薬翻訳では正確な翻訳が求められるため、外国語はもちろん、日本語の言葉選びのセンスも必要になるでしょう。
なかのふみさん
AIによる機械翻訳の技術も進んでいますが、医療の分野に関しては対応しきれていないため、まだまだ需要がある仕事だといえます。[5]
医療記事の監修
医療記事の監修は、医療の専門家の視点から記事やコラムに記載されている医療情報が正しいか、適切な表現になっているかを確認します。クライアントは記事の信頼性や権威性の向上を求めているため、看護師などの医療資格は強みになりますね。
なかのふみさん
認定看護師や専門看護師などの資格を持っているとより需要が高まるでしょう。
医療系コールセンター
医療機関や医療関係のサービスを提供する組織と顧客との間で、コミュニケーションをとる仕事です。相談内容は勤務先や顧客によって変わります。
- 病院やクリニック:患者からの健康相談や救急相談
- 医療機器、医薬品メーカー:医療者からの製品に関する質問や相談
オンラインや単発でできるケースも多いため、空いた時間を活用して本業と両立しやすいですね。
コールセンターでは相手の求めていることをうまく汲みとる力が求められます。ときには顧客の負の感情を受け止めなければならない仕事です。
なかのふみさん
人の話を聞くのが上手な方や、気持ちの切り替えが上手な方におすすめの仕事といえるでしょう。
副業するうえでの注意点
本業と両立して在宅でできる副業であれば、挑戦してみたい方もいるかもしれませんね。では、実際に副業するときにどのようなことに注意したら良いのでしょうか。副業するときの注意点は以下の3つです。
- 本業とのバランス
- 副業時の名前だし
- 自分の目標を達成できるかどうか
本業とのバランス
副業は本業とのバランスを考え、無理のない範囲で行うことが大切です。労働基準法で労働時間は原則1日8時間、週40時間と定められています。[6]
本業と副業とのダブルワークで労働時間が過度に長くなると体調を崩しかねません。本業も副業も疎かにならないよう自分にできる範囲を考えて副業するようにしましょう。
なかのふみさん
また、今回紹介した副業は締切りのあるものがほとんどです。締切りを守れるようにスケジュール管理が必要なので注意してください。
副業時の名前出し
副業であっても、仕事内容によって本名や顔出しを求められる場合があります。職種にもよりますが、副業ではビジネスネームを使っている方もいます。
なかのふみさん
活動内容を周りに知られたくない場合や、個人を特定されたくない場合は、医療ライターなどのビジネスネームを使える副業を選ぶと良いでしょう。
ただし、副業が禁止されているからビジネスネームを使うというのはハイリスクですので避けてください。
自分の目的を達成できるかどうか
みなさんが副業をする目的は収入を増やしたい、スキルアップしたい……などさまざまでしょう。今回紹介した副業は必ずしも、すぐに収入を増やせる仕事ばかりではありません。
自分が何を達成したいのか、将来どうなりたいのかを考えて地道に活動していくことが大切です。
なかのふみさん
筆者は、これまでの経験を活かしながら無理なく取り組め、自分のライフプランに合いそうな医療ライターを副業として選びました。
副業は、自分の目的やライフプランに合うかを意識して選びましょう。
在宅で無理なく副業をはじめよう
自分に合いそうな副業はみつかりましたか?これまでに看護師として培ってきた知識や経験を活かして、在宅で無理なく副業をはじめてみましょう。
いきなり副業をはじめるのが不安な方は、副業に関する講座を受講するのもおすすめですよ。
なかのふみさん
講座を受講すると基本的な知識が得られるため、スムーズにはじめられるでしょう。
自分に合った副業なのかを見極める機会にもなりますね。
慣れるまでは苦労もあるかもしれませんが、あなたがしっかりと目的を持って取り組んでいれば、本業と両立しながら副業にも取り組めるでしょう。応援しています。