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看護師から広告代理店、トラベルフォトグラファーへ|会社員におさまらない働き方に飛び込む、むらゆさん

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こんにちは!“自分らしく、楽しく、おもしろく”働く、全国の医療従事者を紹介するメディア、「Medi Jump」です。

憧れだった医療職に就いた。でも、これって今の私が望んでいる生き方じゃないのかも……。きっとこの記事を読んでいるあなたは、同じようにモヤモヤを抱えたことがあるのではないでしょうか?

今回お話しを伺ったのは、看護師を経て広告代理店に勤務しながらトラベルフォトグラファーとしても活躍する、むらゆさん。彼女はなぜ看護師という安定した職から離れて未経験の世界へ飛び込んだのでしょうか。

彼女が挑戦する姿は、きっと、読んでくれているあなたの背中を押してくれるはずです。

むらゆさんの自己紹介

看護師から複業トラベルフォトグラファー、むらゆさん
写真提供:むらゆさん

ーー本日はお時間をいただき、ありがとうございます。さっそくですが、むらゆさんの自己紹介をお願いします。

広告代理店に勤務しながら、「好きなこと」を複業として活動しているむらゆです。複業では、旅行系のインスタグラマーやライター、トラベルフォトグラファーをしています

看護学部を卒業し、総合病院の三次救急病院の心臓病センターで病棟看護師として勤務していました。看護師として2年間働いたのち、Web制作会社へ転職。その後、フリーランスを経て現在の広告代理店に勤務しています。

看護師からWebの世界に飛び込むまで

看護師から複業トラベルフォトグラファー、むらゆさん
写真提供:むらゆさん

ーー看護師を目指したきっかけを教えてください。

医療関係の仕事をしていた親戚がいたので、働くイメージがつきやすかったんですよね。逆にオフィスに勤務する仕事は想像できなかったんです。

医療職の中でも患者さんと距離が近く、お話しできる看護師のお仕事に面白さを感じて看護師の道を選びました。進路として看護学科を決めたのは、高校生の頃でしたね。

看護学生や、看護師としての生活で感じた「モヤモヤ」

ーーどんな看護学生生活を過ごしていたのですか?

同じ志を持つ同級生と病院実習に行ったり、充実した学生生活を送っていました。その一方で心のどこかに「なんとなく、自分に合わない働き方かもしれない……」と違和感を抱いていたんです

違和感を解消するための選択肢として、留学や他大学に入り直すなども思いついたのですが、すでに高学年になっていて。病院実習にも出ていましたし、病院で働く経験を持った上で転職するのもいいかなと思い「ここまで頑張ってきたんだから」と看護師免許を取りました。

ーー実際に看護師になってみて、いかがでしたか?

看護師の仕事にやりがいを感じつつも、モヤモヤは消えませんでした。

看護師として仕事を続けるなら、看護師の地位向上や働く環境の改善に携われればとも思ったのですが、私はもうちょっと違うことに興味がありそうだという気持ちにも気づいて

でも、その「もうちょっと違うこと」の正体が分からずに、2年間の看護師期間でヒントを探っていましたね

未経験であるWeb業界への転職

ーー看護師からどうしてWeb系に進むことに決めたのでしょうか?

達成感を味わえる仕事をしていきたいなと思ったんです

看護師を含め多くの医療系の仕事は、患者さんが退院することが目標ですよね。
患者さんがマイナスから良い方に向かって、病院から退院するのが一番いいとなると、目に見える形として成果を積み上げていくことは難しいのかなと感じました。

モヤモヤを解消するために壁打ちをしてもらう中で、自分は仕事に対して達成感ややり切った感が欲しいタイプだなと知ったんです

自分にとって理想の仕事を考えたときに、多くの人に見てもらえるWebサイト作りをする仕事は、“未経験でも努力次第で成果が見える”と感じて。求人広告が多かったWeb系の会社を中心に、選考を受けていました。

ーー看護師から未経験分野への転職活動について、感想を教えていただけますか?

看護師から他の職種に転職した友達がいなかったので、やっぱり不安でしたね

一般的な就職活動を経験した友達もいませんでしたし、オフィスワークの仕事がどんなものか、イメージも漠然としていて。看護師以外の仕事のイメージも沸かないから、自分の自分のやりたいことも分からない。誰に何を相談したら良いのか分からない状態でした

それでも看護師を抜け出して普通の会社員を経験したかったので、相談する人も共感してくれる人も少ない中、壁打ちをしてもらったりいろいろなものにすがったしりながら頑張る日々でした

ーー自分のやりたいことを見つけるために、たくさん行動されてきたのですね。ちなみに、現在広告代理店*ではどんなお仕事をしているのでしょうか?

なんでも屋さんですね(笑)。協力会社さんも合わせると、10人程度の小さな会社なんです。

クライアントや大手代理店とやり取りしながら案件を進めています。業務内容は、企画や資料作成など。中でもコピーライティングはこれから頑張っていきたい分野なので積極的に担当させてもらうようにしています。

広告代理店*:クライアントの広告や宣伝活動(メディアやテレビ、新聞や雑誌などさまざまな媒体)をサポートし、手数料をいただくビジネスモデル

複業として携わる、トラベルフォトグラファーとWebライター業務

看護師から複業トラベルフォトグラファー、むらゆさん
写真提供:むらゆさん

ーー広告代理店の正社員だけでなく、複業としてトラベルフォトグラファーやWebライターのお仕事もされていると伺いました。まずは、トラベルフォトグラファーについて教えていただけますか?

旅行会社やホテル、海外の観光局からの依頼で旅をして、旅先の写真を自分のInstagramに載せています。たまに、現地に滞在したホテルなどの取材記事も書くことがあります。

ーートラベルフォトグラファーとなったきっかけは、どんなことだったのでしょうか?

もともとは、フリーランスになったときに見つけた旅行系メディアのライター募集に応募したことがきっかけなんです。初めのうちはいろいろなテーマで取材記事を書いていたのですが、編集部の方に私のInstagramを見つけてもらい、少しずつお仕事をもらえるようになりました。最初は右も左もわからなかったのですが、インスタグラマーの投稿を研究したり、フォトグラファー講座に参加したりして、少しずつ自信がつきました。

今では、東京女子部のカメラ部のPR案件JALトラベルレポーターのお仕事など、幅広くお仕事をさせてもらっています。

▲むらゆさん提供/JALトラベルレポーターのお仕事

ーートラベルフォトグラファー以外にWebライターもされていて、活動の幅がとても広い印象です!

Webライターのお仕事は私にとっての精神安定剤のようなものなんですよね。書くこと自体が好きなので、私の執筆した記事がメディアにのることが嬉しくて。なので、Webライターの仕事はライフワークとして続けていきたいと思っています。

Webライターへの道のりとしては、独学や講座の受講経験もありますが、1番はお仕事をしながら学んでいるかなと思います。

ーーはじめてのWebライターのお仕事について、教えていただけますか?

aumoというメディアが立ち上がってすぐ、ライター募集に応募したことがはじまりでした。記事数を増やしたいとのことで、自分でテーマを決めて執筆したり取材案件をいただいたり、とにかくたくさん記事を書きました。

「お金をいただいて記事を書く」ってこういうことなんだなと体験しながら、もっと学びたい!と独学や講座でスキルアップをしてきました。

1番しんどかった「転職」がターニングポイントだった

看護師から複業トラベルフォトグラファー、むらゆさん
写真提供:むらゆさん

ーー現在までで、むらゆさんが1番しんどかった体験とは、どんなことだったのでしょうか。

看護師から会社員になるときの転職活動が一番しんどかったです。何をすればいいかもわからず、味方もいない、どこに進めばいいかもわからない。先が見えない状態は不安で仕方なかったです

看護師から、未経験職への転職

転職活動しているからといって、看護師業務が減るわけでもない。病院勤務だった日に、40度の高熱が出たこともありました。精神的にも身体的にもすり減らしながらの転職活動でした

ーー先が見えず頼れる人もいない状況は不安ですよね……。その状況から、どのように進まれたのでしょうか?

看護師2年目の10月、転職先も決まっていなかったのですが、上司に年度末で退職することを伝えました。

「このままでは仕事がなくなるし、転職先が見つからなければ看護師を続けることになる!」と自分を追い込んでいましたね。「やらなきゃ何も変わらないよ」って。帰る場所があると甘えてしまうので、とにかく自分を追い込んでやりきる“背水の陣”のような環境を、自分で作って乗り越えました

人生のターニングポイントは、Webディレクターになったこと

人生のターニングポイントは、看護師から広告代理店に転職し、Webディレクターになったことです。つらかった転職活動を乗り越えて、大学生の頃から自分の中にあった違和感に正面からぶつかって、自分なりの答えを出せた

やりたいことをやってみて、想像していたことが現実になる。それを積み重ねていくことで自分の人生に納得感を持てるんだと分かったタイミングでした

本業と副業に対する、これからの目標

看護師から複業トラベルフォトグラファー、むらゆさん
写真提供:むらゆさん

ーーむらゆさんの、これからの目標について教えていただけますか?

まずは、広告代理店の仕事を頑張りたいなと思っています。全く経験のないところから飛び込んで、たくさん迷惑をかけながらここまで来たので。コピーライティングや企画作りなど、できるお仕事の幅を増やしていきたいですね

個人の仕事としては、Instargamのトラベルフォトグラファー関連で言うと、単発のお仕事から長期的に関われるお仕事を増やしていきたいです。ひとつの地域やホテルのブランディングに携わるような関わり方を模索していこうかなと思いはじめています

Webライティングに関しては、現状「こんなライターになりたい」という理想像はありません。執筆自体が楽しいのでのびのび書いたり、記事編集をしたり、少しずつ守備範囲を増やしていきたいです

これから挑戦する医療者の方へ、メッセージ

ーー後輩の看護師さんや医療従事者さんに向けて、メッセージをお願いします。

あまり気を張らずに、やりたいことや自分が無意識に行うことに目を向けて、少しずつ広げていってほしいです

他の仕事を経験するほど、看護師の仕事はすごい仕事だなと思うんです。
私がいろいろ挑戦できたのも、看護師免許があったから。飛び込んで挑戦した先でうまくいかなくても、看護師に戻る選択肢があることは支えになっていました。もちろん、看護師をやめずに挑戦できることもあると思います。小さな挑戦をしてみたり、アンテナを広げてみたり、それだけでも少しずつ見えてくるはずです。

ーーたくさんお話しを聞かせてくださり、ありがとうございました!

取材・編集:松岡マイ

むらゆさんのSNS
この記事の執筆者

ライター:班目美紀さん

獣医師とインタビューライターのパラレルキャリア。暮らしやキャリアのインタビュー記事を執筆しながら、動物病院に獣医師として勤務しています。
言葉で誰かの背中をそっと押したい!

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メディア運営・編集

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。