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【卒業生インタビューvol.31】「こうあるべき」を手放して見つけた理想の働き方、看護師の桑野ナオさん

結婚、出産、闘病、そして介護。働き続けるなかで、思いがけずキャリアを見つめ直す瞬間は、誰にでも訪れます。そんなとき、未来が描けず、不安や迷いが募るのはみなさん同じなのではないでしょうか?

看護師の桑野ナオさんは、大学病院で16年間キャリアを重ねてきましたが、家族の海外転勤を機に退職。不安を感じながら新しい働き方を模索していたところ、第17回「Medi+医療ライターのはじめかた講座」を受講しました。看護師、保健師の資格に加えて医療ライターのスキルを身につけ「自分も家族も大切にできる働き方」を実現しました。

変化を前向きに受け止め、理想の働き方を実現したナオさんの姿は、人生の転機に悩んでいる方のヒントになることでしょう。

看護師一筋。ナオさんが見つけた自分だけの道

ーーはじめまして。自己紹介をお願いします。

桑野ナオです。看護大学を卒業後、大学病院の脳神経外科病棟に配属されました。出産後も夜勤を続けていましたが、3人目の出産後は家庭との両立が難しくなり、日勤だけの外来部門へ異動しました。

そんな矢先、夫の海外転勤が決まり、16年間勤めた病院を退職することに。家族でタイに4年間滞在、帰国後は派遣やパートタイムで看護師に復帰しました。現在は臨床現場で看護師として働きつつ、在宅で保健師や医療ライターの仕事を兼業しています。

突然訪れた退職の決断

ーー看護師として、どのような思いで仕事に向き合ってきましたか?

私が長年勤めていた脳神経外科病棟では、手術後のリハビリやケアが患者さんの回復に直結します。意識がない状態で運ばれてきた患者さんが、自分の足で歩けるようになる姿を見るたびに、「この仕事を続けてきてよかった」と感じていました。

 一人ひとりの回復に寄り添いながら、もっと力になりたいという気持ちが、長年仕事を続けてこられた原動力でした。

ーー仕事にやりがいを感じていたタイミングでのご家族の海外転勤。退職を選ぶことに、不安や迷いはありませんでしたか?

とても悩みました。積み上げてきたキャリアを手放すことは、難しい決断でした。突然の知らせに心の準備もできておらず、ちょうど異動先での仕事が楽しくなってきた時でもありましたから。両親からの「子どもにとっても良い経験になるよ」という言葉を受けて、迷いながらも退職を決意しました。

「普通」に縛られていた。タイで広がった選択肢

ーータイでの生活を通して、ご自身の価値観や考え方に変化はありましたか?

仕事を辞めてから、”どこにも所属していない自分”に不安を感じていました。タイで暮らして、自分が固定観念に縛られていたことに気づいたんです。タイの人々のおおらかさや、私と同じように海外帯同した方々の前向きな姿が私の考え方を変えてくれました。「普通に捉われず、もっと自由でいい」と。人と違う道を選ぶことも、自分らしい選択の一つだと感じられるようになりました。

また、「正社員という働き方に捉われなくてもいい」「看護師以外の仕事にも可能性がある」と仕事への価値観にも変化がありました。

帰国後は働き方にも生き方にも多くの選択肢を持てるようになりました。タイでの4年間が間違いなく私の人生の転機です。

偶然からはじまった医療ライターへの挑戦

ーー「Medi+医療ライターのはじめかた講座」を受講したきっかけを教えてください。

帰国後は、家庭と両立するために在宅ワークを取り入れたいと考えていました。どのような働き方があるのかを調べていたときに偶然「Medi+(メディタス)」を見つけたんです

書くことが好きなので、医療ライターという仕事に興味を持ちました。また「看護師としての経験を活かせるかもしれない」と思ったのもきっかけの一つです。本来慎重な性格ですが、そのときは「やってみよう」と直感が働いて受講を即決。 自分でも少し意外でした。

未経験でも挫折しないカリキュラム

ーー実際に受講してみていかがでしたか?

オンラインで完結する講座ははじめてでしたので、少し不安がありました。いざ受講してみると、顔を見て話せる機会や、受講生同士の交流の場も用意されていて、安心して学ぶことができました。

また、カリキュラムは、未経験者でも迷うことなく進められるように構成されていたため、ライティングの基礎から案件応募まで一通り学べたと思います。課題の量や授業のスピードも程よく、適度な緊張感を保てました。仕事や子育てをしながらでも、無理なく最後まで続けられましたね。

ーー講座卒業生の交流を目的としたコミュニティ「MediWebラボ」にも参加されていたそうですね。印象に残っていることはありますか?

講座同期のがんばっている姿に刺激を受けることで、卒業後もモチベーションが維持できました。オンラインコミュニティでありながら、同期や仲間の存在を感じられるのは、大きな魅力だと思います。

また、卒業後には「MediWebラボ*」を通じてMediJumpで3本の記事を執筆する機会をいただきました。学びを実践につなげられる場はありがたく、貴重な経験になりました。

MediWebラボ*:おもにMedi+講座卒業生やすでに医療系クリエイターとして実績がある医療資格保有者が所属。

講座で育まれた「挑戦する勇気」

ーー講座を受けてどのような変化がありましたか?

講座で学んだ基礎知識は、医療ライターの仕事をするうえですぐ活かせました。また、現在保健師として勤める会社で記事を執筆できる人を探していると聞いたときには、思い切って立候補できました。講座を受けていなければ、新しい仕事に挑戦できなかったと思います。迷ったときに立ち返る軸ができたことで、一歩を踏み出す勇気を持てるようになりました。

「看護師として家でも働ける」という新しい可能性を実感できたことが一番大きな変化ですね。ぼんやりとしていた“在宅で働く”という希望が、具体的になりました。

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3つの仕事を心地よいバランスで両立

ーー現在はどのようなスケジュールで働いていますか?

週3日ほど、看護師としてパート勤務をしています。残りの日は在宅で、産業保健師や、医療ライターの仕事をしています。

【1日のスケジュール】

6:00起床
~8:00朝食・家事・子どもの送り出し
8:00~16:00看護師としてパート勤務
16:00~19:00子ども帰宅・家事・夕食の準備
19:00~22:00夕食、家族との時間
22:00~24:00健診後面談の準備・記事執筆など在宅ワーク

保健師の仕事では、海外在住の日本人向けにオンラインで保健面談をおこなっています。1日に最大3件の面談をすることもありますね。記録まで含め1件あたり2時間ほどかかってしまうので、子どもたちの帰宅後も仕事が終わらず、子どもの様子を見ながら、パソコンに向かうこともあります。

自由な働き方で、家族も自分も大切に

ーーこれから、どのような働き方をしていきたいですか?

これからも、現在のような一つの仕事に縛られない働き方を続けたいですね。

タイから帰国するとき「仕事も時間も自由な働き方」をすることを目標にしていました。スキルが多いほど、働き方の自由が広がると感じています。どの仕事も自分のペースで継続できたらいいですね。

また、時間の自由度が上がったことで、家族も自分も大切にできています。実は、帰国後にパートタイムの働き方を選んだのは、家族のためだけでなく、自分のためでもありました。タイで運動不足解消にはじめたムエタイと筋トレを帰国後も続けたかったんです。

 「心のバランスを取るためにも、自分の時間を持つことが大切」と考えられるようになりました。タイに行く前の自分には、思いつかなかった考え方です。これから先、子どもの手が離れて仕事の量を増やすことがあっても、家族も自分も大切にしながら、バランスの取れた働き方を守っていこうと考えています。

ーー最後に、受講を迷っている方にメッセージをお願いします。

ぜひ一歩踏み出してほしいです。若い頃は、迷いに迷って、結局挑戦できなかったことが多くありました。今は、どんな経験でも多いほど良いと思っています。

すぐには望んだ結果が得られなくても、努力や経験はどこかでつながる瞬間が訪れます。私自身、使うことはないと思っていた保健師の資格が、20年後に在宅ワークにつながりました。医療ライターにも挑戦したからこそ社内でのチャンスを掴めました。

成功が約束されていなくても、迷ったときこそ一歩を踏み出すことで道は拓けると思います。

ーー目の前の効率だけにとらわれず、人生を長い目で見る大切さを教えてくれたナオさんの言葉。タイパやコスパが重視される今だからこそ、心に残るメッセージでした。本日はありがとうございました。

医療ライターのはじめかた講座
医療者専用の医療ライター講座として2020年にスタート。約100名の卒業生が90以上のメディアで活躍中。医療資格を持つ医療・薬機法ライターによる無制限の質問添削対応が大好評!医療情報をわかりやすく届けたい方におすすめです。

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執筆

薬剤師として7年間働いた後に転職。薬事申請業務を10年間行ってきました。現在は子育てと両立しながら、取材ライターとして活動しています。「取材相手の魅力を読者に届けること」と、「専門家や現場の声を分かりやすく伝えること」をモットーに、一つ一つの仕事に丁寧に向き合います。第4回Medi+医療系取材ライターのはじめかた講座卒業生。