今回は、「世界中のローカルの人をつなぐコネクター」として、海外・フィリピンや日本全国の人をつなげる活動をしている、薬剤師のRIEさんにインタビューさせていただきました!
話を聞かせてもらうだけでも、とてもワクワクしました!
行動してどんどん夢を叶えている、ハッピーオーラ溢れる方です✨
世界中のローカルの人をつなぐコネクター、RIEさん
ーー初めまして!今回はインタビューを受けてくださり、ありがとうございます。
早速ですが、簡単な自己紹介をお願いします。
初めまして!
薬剤師として15年以上、ライフコーチとして5年以上働いていました。
その後、フィリピンで旅のコーディネーターやNPOスタッフ、語学学校スタッフとして携わり、2年以上活動しています。
大学時代からバックパックを背負い、デンマーク、ポーランド、インドにて多国籍ボランティアや、滞在型の旅を楽しんでいました。
アメリカに留学していたこともあり、戦争に加担していたホストファミリーのお父さんが涙を流しているのを見た経験から、国際協力ができればいいな、と考えるようになりました。
病院薬剤師として働いてきた中で緩和医療に携わり、末期患者さんのケアをする中で、自分自身に対しても「残された人生で何をやり残したか」を考えるようになり、
2011年に青年海外協力隊でアフリカのマラウイに派遣されることで「途上国で医療者として働く」という夢を叶えました。
青年海外協力隊から帰国後、再び病院薬剤師として働き、2015年からチームフロー(現アナザーヒストリー)にてアドラー流コーチングを学び、ライフコーチ&薬剤師として活動していたところ、
イベントにてフィリピン語学学校のオーナーとご縁があり、フィリピン留学エージェント→ネグロス島でのローカル体験旅やNPOスタッフなど多様な活動をするようになりました。
ーーどんどん繋がりができて、夢が近づいていったんですね。
そうなんです!
フィリピンのネグロス島に繋がり、語学学校の先生達と“海外のローカルの人と場を分かち合うRie旅”をスタートしつつ「もっと途上国に関連したことをやりたいな」と話をしていたら、NPOの方と繋がってNPOスタッフをすることに。
ここ2年間はRie旅と並行して、フィリピンでNPOスタッフと語学学校スタッフの活動をしていました。
現在はNPOのプロジェクトを、日本にいながら遠隔サポートしています。
また最近、日本のある島で「農業×フィリピン人コミュニティ」を作る活動をしている方と出会い、これからネグロス島の人たちと繋げられる形を作れるのでは!?とワクワクしています。
今の時代、「コロナを理由にしない!」という気持ちが大事だと思っています。
今こそ、工夫や縁が大事になる。薬剤師やコーチ経験から得た寄り添い力と引き出し力・途上国や海外渡航経験から広い視点を持つ力をサポートに生かして活動しています。
人生を変えたきっかけ・ターニングポイント
ーー人生を変えたきっかけ・ターニングポイントがあれば教えてください。
1つ目のターニングポイントは、青年海外協力隊に行く前に作った、緩和ケアチームでした。
「緩和ケア」とは?
「緩和ケア」は、がんと診断されたときから行う、身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケアです。
緩和ケアは、病院によって違いはありますが、がん診療に携わる医師、看護師、薬剤師、栄養士などがチームとなって、がん患者さんとその家族を支援します。
ー引用:緩和ケア.net
末期患者さんの病床に行って話し合うことで、「痛みをとる」ことよりも「この人は残された時間をどう過ごしたいんだろう」ということを考えるようになりました。
「痛みや症状をコントロールするだけ、っていうのはどうなんだろう」「この人本当に胃瘻(いろう)にしたかったのかな。家族もお見舞いに来ないし、生きてるだけみたいになってしまう」という患者さんに対して、
「元気だったら何をやりたかったですか?」と質問をし、それを叶えるようにしていました。
その体験をふと自分に置き換えた時に、「私があと余命3ヶ月だったら何がしたいだろう。国際協力がしたいな。」と思って国境なき医師団に応募したことが、大きなターニングポイントになりました。
ーー私も緩和ケア病棟で病院実習をした時に、「最後の時の過ごし方」について考えたなあ……
毎日末期患者さんと向き合うことが、人生を考えるきっかけに繋がったんですね。
2つ目のターニングポイントは、青年海外協力隊でマラウイで生活していた時に教会に行った時でした。
現地の女の子が聖書を貸してくれたのですが、帰る時に「ヘルプミー」と言われたんです。え、何に困ってるんだろう?と聞いたところ、
貧しいため親から早く結婚してと言われ、それが嫌で親戚の家に居候したものの、学校に行かせてもらえず、マット無しで床で寝させられる上に家事を強要させられており、この生活から抜け出したいという現地の子供の悩みを知りました。
どうにかしようとした結果、寮付きの私立の学校の学費と生活費を2年間支援しました。
しかし結局卒業後、仕事を得ることができず、実家に帰り元の生活に戻ってしまいました。
この経験が自分の中で大きくて「お金だけの支援は自分が満たされない。顔を合わせて支援が続けれるような自由な時間が必要だな」と思いました。
辛かったことや失敗したこと
ーー今までの経験の中で、失敗したことや辛かったことがあれば、教えていただきたいです。
実は、青年海外協力隊に入る前「残念だけど、英語力はまだまだ」と言われて、国境なき医師団に落ちたんです。でも、その日から短期の青年海外協力隊の薬剤師の募集が1件だけあって。「これは運命だ!」と応募して合格し、4ヶ月後に赴任地へ旅立ちました。
医療って追求するとキリがない。青年海外協力隊から帰ってきてから病院薬剤師に戻ったことがありましたが、正直その3年間は要らなかったと思っています。
病院での緩和ケアチーム作りや学会発表などを通して「やりきった」と思った後に、再び戻ったからこそ、これからはもう戻らないと決めました。
コーチングをやってみたり遠回りもしたけど、今の自分の状態は、どんどん「面白い」と言える形になっています。
ーーもがきながら考えてきたからこそ、夢に近づいているんですね。
「悩む時間」は、とても大事だなと思いました…!
その都度「今は安定を選んでるんだな」「今は挑戦する時だな」と自分で腑に落ちているなら全然良いと思うけど、
違和感を持ってるなら、その時に立ち止まれることが大事。
無視してどんどん進んでしまうと、本当に自分がやりたいことと解離してしまう。
コーチングを学んでいたおかげで、「皆喜んでくれてるけど、本当に自分のやりたいことだったかな?」と立ち止まれるし、
自分の心の整理や「本当にやりたいこと」を考えるクセがつきました。
ーーこれまでの様々な経験が、RIEさんを形作っているんですね。
他の人なら失敗かな?と思う経験も、全部エネルギーに変えているんだなあ。
現在の働き方
「自分の好きなこと・自分のやりたいこと、瞬間瞬間を大事にしたい」と思って生きています。
もともと自分の好きな世界・未知の世界を知ることが大好きで、昔から途上国団体や世界平和に興味があったので、薬剤師として自分が満足するところまでいったのもあり「次のステップに行こう」と思うようになりました。
また、自分の中で「お金のために働かない」という気持ちがあります。ここ5年くらいはスポットで派遣薬剤師をしたり、「なるべく縛られない」「元の状態に戻らない」という気持ちを大事にしています。
薬剤師という資格について
資格を持っているからこそ、自分の中で「使わないと勿体無い」という気持ちもあります。
ーーわかります。笑
「せっかくの資格をなんとかして生かさないと!」と思う時もあります。
「薬剤師の資格持ってるから、いざとなっても大丈夫だしなんでもできるじゃん」と言われることが嫌なんです。
ーー私も思います。でも、口ごもったり上手く消化できないな…
そういう時、RIEさんはどんな返答をしたり、どう消化したりしていますか?
「そうだよね」と思う自分と、「いや、違う!」と思う自分と、自分の中で2人いる。
「そうだけど、でもやっぱり皆と同じで勇気も準備も、タイミングも必要だよ」と思う。安定だけが人生じゃないと思うなら、その分勇気が必要だしね。
あとは、いい意味で後押ししてくれる人の言葉を受け入れてる。
時間とエネルギーは有限だし、どうでもいい人にエネルギーを使うことはない。自分が将来「この人と関わっていたいな」という人にこそ、エネルギーと時間と言葉を費やすべきだよね。
確かに安定してる「けど」これをやりたいんだ、という気持ちを大事にしたいと思ってます。
すごく大切な人だったら「いやでもね」と説明して分かってもらいたいというのはあるけど、どうでもいい人なら「ありがとう!確かにそう!」で、終わる。確かにそうだ、と思う自分もいるからね。
ーーその通りだなあ…
maiさんのような働きかた(Webスキルと掛け合わせた働きかた)の場合は、リモートで時間や場所が選べるからこそ、「何をやりたいか」を考えるのが大事。
Webスキルで稼ぐのは手段で、そのさきに「どういう生活がしたいか」「どういう人たちと一緒に楽しんでいきたいか」を思い描くと変わってくるんじゃないかな。
その先の、「どういう生き方がしたいか」が大事だと思います。
ーー叶えた先の過ごし方を見据えて行動していくことが、とても大事ですね。
今後やりたいこと
青年海外協力隊の経験を経て、「教育って本当に大事だな。小さくてもいいから途上国に小学校を作りたい」という夢を持ちました。
例えば私たちが「エイズの薬を飲んでね」といくら説明しても、新しい習慣を取り入れたり継続することって難しい。
ーー広い世界を見たことで、世界の教育面について関心をもつようになったんですね。
去年たまたまネグロス島に縁のある、日本の会社(「ネグロス電工さん」)があることを発見したんです。ネグロス島での活動を社長に知って欲しいと思い、思い切って現地から日本へエアメールを送信しました。
今年度から、村の子供達が年間10人も学校に行く資金提供をしてもらえることになり、さらに寄宿舎を建てる建築費も出してもらえることに!
ーーエアメールは中々思いつかないですね。行動して、どんどん夢が叶っていってる……!
今はこうやって、「お金はあるけど支援の方法が分からない」人と、現地の人を繋げれるといいなと思っています。
豊かなお金と豊かな才能を世界で循環させるきっかけになりたい。
コロナが落ち着いたら、ネグロス電工さんと現地の人々をコーディネートしたり現地ツアーをしたりできたらいいなと思っています。ネグロス島以外でも、どんどん展開していきたいです!
新しいことや新しい文化が好きだから、色んな人を繋げながら残りの人生いきていきたいなと思っています。
自分にとって得かどうかより、やったら面白いかどうかで選んでいけるといいよね。
心に余裕がないと、良いものが提供できない。薬剤師の資格があるからこそ時々立ち止まり、本当に自分のやりたいことに一致しているかを確認しつつ、色んなことに挑戦していきたいです。
後輩薬剤師へのメッセージ
ーー最後に、後輩の薬剤師や医療従事者にメッセージをお願いします。
医療者の人は、根本的にとても優しい。
「人に何かやってあげたい」という気持ちが強い人が多いなと思います。だからこそ「人に頼る」ということをして欲しい。
仕事にあぶれることはないと思うから、もし今の生活にモヤモヤしていたら、「自分のための時間」に目を向けて見て欲しいです。
もし今やりたいことがあれば、「一気に全部やる」じゃなくても良い。少しずつやってみて欲しい。じゃないと、いつか気持ちが大爆発してしまうんじゃないかな。
医療者の人たちは、働き方の選択肢が色々あるから、「自分がこの先どこに重きを置いて生きていきたいのか」を時々振り返ってバランスを調整したら素敵だと思います。
もちろん薬のエキスパートとして生きることも素晴らしいし、その時の瞬間瞬間で心地いい状態に戻れるような働き方を意識して、皆で才能を循環できたらいいなと思います。
悩める時は、私に連絡ください!笑
最近コーチングを学びたいという声をいただいて、オンラインでコーチングを教えることをはじめました!
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面白い人生を生きましょう!
ーー薬剤師×〇〇の先輩として、私自身にとってもすごくためになったインタビューでした。ありがとうございました!
インタビューを終えて
自分の好きなことや興味のあることにまっすぐ向き合っていて、どんどん夢を口にして叶えていくRIEさん。
夢を叶えた先の生き方も見越して、「お金を稼ぐよりも、周りを巻き込んで楽しく生きていきたい!」という気持ちを強く感じました。
縁を大切にしながら、どんどん繋がりを循環させる未来が見えるようでした!