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【卒業生インタビューvol.9】“医療現場以外でも働ける”と気づけた。薬局薬剤師から転身、医療ライターの谷口かよこさん

「地域の患者さんをサポートしたい!」そんな理想的な薬局薬剤師を思い描いていたのに、現実のギャップに疑問を感じていませんか?

予想以上の仕事量やノルマにつらいと感じている薬剤師さんも少なくないでしょう。

今回お話を伺った薬剤師の谷口かよこさんもその1人。大手調剤薬局の薬剤師として働いていた彼女は、適応障害を患い休職、薬剤師の仕事を辞めざるをえませんでした。そんな彼女はなんと、現在は体調と相談しながら医療ライターとして活動し、独立を目指すほどに。

そんな谷口さんが医療ライターとして活躍するきっかけになったのが第13回オンライン医療ライター育成講座「医療ライターのはじめかた」(2022年10~12月開催)。谷口さんは講座受講のきっかけや、マインドの変化についてお話ししていただきました。

薬局薬剤師から医療ライターとして独立を目指す谷口かよこさん

ーーさっそくですが、自己紹介をお願いします。

谷口かよこです。薬剤師になって7年目になります(2024年現在)。

現在は臨床現場の仕事はお休みし、フリーランスとしてWebライターや医療ライターとして記事作成やSNS運用代行の仕事をしています。

ーーそもそも谷口さんが薬剤師になったきっかけはなんだったのでしょうか。

大学の進路を薬学部に決めたのは、理系の科目が好きだったことが理由のひとつです。また、薬剤師は資格を取得できれば一生働ける仕事であることを高校時代に知ったこともきっかけです。

ただ、家族には薬学部の受験を反対されて……。なんとか説得して大学入学したものの、勉強の要領はいいほうではなかったので大変でした。それでも今は薬学部に入って良かったと思っています。

体調を崩したことをきっかけに医療ライターへ

薬剤師時代にいつもポケットに忍ばせて愛用していた専門書

ーー薬学部卒業後はどのような働き方をしていたのでしょうか。

大学卒業後は大手の調剤薬局に就職しました。しかし、ノルマの多さに耐えきれず、4年で退職。その後、小規模の調剤薬局に転職しましたが、適応障害で体調を崩してしまい、休職を経て退職となってしまったんです。

副業のつもりが思いがけず専業の医療ライターへ

ーー体調を崩して退職後のタイミングで、医療ライターを目指されたのですか。

もともとは薬局薬剤師として働きながら、副業で医療ライターとして活動しようと思っていました。「臨床現場との二足のわらじで楽しそうだな」という軽いノリだったんです。そのため「医療ライターのはじめかた」講座を受講したときは、まだ薬剤師として薬局で働いていました。

しかし、卒業後しばらくして体調を崩し、臨床現場の仕事を退職することになってしまったため、現在は専業の医療ライターとして活動しています。

2週間悩んだ「医療ライターのはじめかた」講座

ーー薬局薬剤師として働いているときから医療ライターに興味を持っていた谷口さん。「医療ライターのはじめかた」講座はどのようにして知ったのですか。

もともと週5日薬局に行く働き方は変えていきたいと思っていました。Webで「薬剤師 やめたい」と検索して新しい働き方を調べていたところ、医療ライターという仕事を知りました。さらに医療ライターとしての知識を学べるところを探していたなかで「医療ライターのはじめかた」講座を見つけたんです。

ーー「医療ライターのはじめかた」講座はオンラインで完結する講座ですが受講に不安はありませんでしたか。

申し込むまでに2週間くらい迷いました。面談でもすごく身構えていましたね。

でも実際に代表のまいまいさんと話してみたら、とても柔らかい印象の優しい方で。悩みもとても親身になって聞いてくれて……。

面談から数日考えて受講を決意しました。

どのようなオンライン講座でも多少なりとも不安はあると思います。私はまいまいさんの人柄を見て「がんばってみたい!」と思いましたね。

ーー谷口さんはそれまでに記事やブログなどの執筆経験はありましたか。

執筆経験はまったくありませんでした。「文章を書く」ことでひとつ思い出すのは、薬学生時代に実習の日報を褒められたことです。

薬剤師の実務実習のときに、指導薬剤師の先生に「俺より文章がうまい」と褒められて。今振り返ると、Webライターに向いているのかなと思う出来事でした。

薬剤師の新しい働き方を知った「医療ライターのはじめかた」

自宅のワークスペース

ーー3か月間の講座を通して、とくにここが良かったというところはありましたか。

1番良かったと思うのは、記名記事が書けることです。

受講中は、講座の特典である記名記事についていまいちピンときてなくて……。「もらえるならもらっておこう」という感覚でした。

実際に案件に応募してみると、記名記事のおかげで他の案件の採用にもつながったんです。講座のプログラムのなかで受けられる記名記事が、未経験で医療ライターをはじめる際の大きなメリットになると実感しました。

また、何度も講座を見返せることもメリットですね。薬機法*に関わる仕事の機会は少ないため、どうしても忘れてしまいがちなので、いまだに講座を見直しています。

薬機法*:医薬品・医療機器・化粧品・医薬部外品・健康食品の品質・有効性・安全性を守るために定められている法律。医療ライターはこの法律を遵守して記事を作成しなくてはならない

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ーー未経験でも講座内でサポートしてもらいながら、1本の記事を書ききれるというのは大きな自信につながりますよね。

出来上がった記事は、今思えば「ペルソナ*に刺さるような構成が作れなかったな」とか「自分の書きたいものを入れすぎてゴチャゴチャしてしまったな」とか反省点はあるのですが、思い出の1本です。

ペルソナ*:読者の架空の人物像。ターゲットの人物像をより詳細に設定することにより、書くべき内容、必要な情報を明らかにして、より読者に刺さる記事を書くことを目的として設定される

ーー講座全体の感想をお願いします。

受講当初は正直、やり遂げる自信がなくて、不安に思っていたのですが、余裕をもって取り組めるスケジュールで良かったです。

記事執筆の経験がない人でも、安心して進められるペースだと思います。

一緒に受講している人がいるのも、頑張れるポイントでした。「みんなも頑張っているから」という気持ちになれるので。独学だったらやめていたと思いますね。

最初の1歩を踏み出すのは勇気が必要でしたが、実際に受けてみて視野が広がりました。働く選択肢が増えたことに安心感も生まれましたね。

「とにかく挑戦!」受講後に感じたマインドの変化

ーー現在、医療ライター2年目を迎えた谷口さん。実際に医療ライターの仕事は自分に合っていると思いますか。

医療ライターは内向的でコツコツ派の人、勉強が好きな人が向いているかなと思います。私は向いている方かもしれないですね。

臨床現場にいると日々の仕事に追われ、ひとつのことを深掘りして勉強できる時間が少なくなってしまいがちです。でも医療ライターで働いていると、勉強になるなと思います。

フリーランスだと好きな時間に好きなだけ仕事ができるという自由さもいいですね。

ーーさきほど医療ライターは内向的な人に向いているとおっしゃいましたが、案件を得るためにはコミュニケーションが必要な場面も多いと思います。講座受講後、マインドの変化はありましたか。

講座受講前の自分から考えると、医療ライターとして活動できるとは思っていなかったので、とても自信がついていると思います。

その自信で、積極的に案件に応募できるようになりました。そこがマインドの変化かもしれないですね。

案件への応募も、前は100%完璧でないと応募できなかったのですが、今は「できそうな気がするから、とにかくやってみる」というマインドです。

オンラインでの交流もあまり得意ではなかったのですが、医療ライターをはじめてから、オンライン面談やオンラインイベントなども積極的に参加しています。XなどのSNSも積極的に発信するようになりました。

自己管理に苦労。フリーランスの不自由

午後眠くならないようにお昼は炭水化物を抜いて頑張っています(写真はイメージです)

ーー現在はどのような仕事をされているのですか。

どうしても仕事の依頼に波があるため、現在は医療系の案件が少なめで少し焦ってはいます。しかし、そのようなときは医療以外のメディアの案件も受けて、柔軟に対応しているという状況です。

現在継続している案件は、薬剤師向けのTiktok・Instagram運用や地域メディアの記事執筆、飲食関係の企画案を出す仕事です。仕事はクラウドソーシングサイト*で見つけていることが多いです。

クラウドソーシングサイト*:企業や個人が仕事を不特定多数の人に委託するインターネットサイト

ーー1日のスケジュールを教えてください。

7時から8時に起きて、午前中は外出する時間にあてています。最近はホットヨガのスクールに入ったので、午前中はホットヨガに行くことが多いですね。

午後からは自宅でパソコンに向かって仕事。大体1日4時間くらい稼働してます。

【1日のスケジュール】

7:00~8:00起床
8:00~8:30朝食や身支度
9:00~12:30ホットヨガ、人に会う、買い物や用事を済ます
12:30~13:30昼食
14:00~19:00自宅で執筆活動
19:00~20:30夕食、入浴
21:00~23:00執筆活動
23:00就寝

週5日働き、2日休みにするスケジュールを心がけているのですが、納期が迫っている案件が重なると、どうしても休日を潰してしまいがちになります。

良い面でも悪い面でも、好きなときに好きなだけ仕事ができるのが、今の働き方です。すべて自分のさじ加減なので、働き方に慣れるまではバランスをとるのが難しかったです。

医療ライターとして実績を作り活躍の場を広げたい

ーー今後挑戦してみたいことや、医療ライターとして取り組みたいことはありますか。

今後はもっと薬剤師という資格を活かして、医療メディアでの執筆の仕事を増やしていきたいです。

そのためにもっと実績を作り、営業をしていきたいと思っています。

もうひとつは、薬機法を学び直したいです。まいまいさんと玉井さんの、SNSでのスペースを聞いて強く感じましたね。

https://twitter.com/meditasu_school/status/1773604965426356335

ーープライベートでやってみたいことなどはありますか。

現在はオンラインでの人脈が多くなってしまっているので、オンラインで交流している方々とリアルの場で会えたらいいなと思っています。

医療従事者が活躍できる場所は臨床現場だけではない

「看護師や薬剤師などの医療職を辞めたい」「臨床現場以外の働き方がないかな」と思っている方にはぜひおすすめしたいですね。

働く選択肢が増えるだけで、私は気持ちがとても楽になりましたし「医療職でもこんなに自由なんだ」って感じられました。

気軽にまいまいさんと話をしてみるだけでもいいと思います。

ーー本日はありがとうございました!

医療ライターのはじめかた講座|Medi+
医療者専用の医療ライター講座として2020年にスタート。約100名の卒業生が90以上のメディアで活躍中。医療資格を持つ医療・薬機法ライターによる質問添削が大好評!医療情報をわかりやすく届けたい方におすすめです。

この記事の執筆者

薬剤師取材ライター:岡田 なつみさん

薬学部卒業後、大学病院の薬剤部で研修を経て、病院薬剤師、ドラッグストア、調剤薬局と様々な職種を経験。現在は地域医療や在宅ケアに注力。
適切な情報をより多くの方へ届けるため、執筆活動中。さらに仕事の幅を広げるため、医療系取材ライター活動を開始。

趣味は旅行、ワイン、ネットサーフィン。最近フルマラソンに挑戦すべくランニングを開始。

X(Twitter):https://twitter.com/natsumi77102

岡田さんも受講、Medi+「医療系取材ライターのはじめかた」とは?
岡田さんも参加中!医療×Webクリエイターコミュニティ「MediWebラボ」とは?

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執筆

京薬卒、(株)Medited代表取締役。 医療・取材ライターや医療系介護メディアの編集長業務、キャリアスクールでの講師メンター業などを経て2020年よりオンライン動画講座「医療ライターのはじめかた」メディア「MediJump」の運営を開始。2022年より医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」をスタート。2023年に法人化し、経済産業省JStarX起業家プログラム等に採択。「医療資格は、ずっと味方」をテーマに活動しています。