今回は、オンライン医療ライター育成講座「医療ライターのはじめかた」卒業生の松本メグミさんにお話を伺いました。
現在は医療ライターだけでなく、ディレクターやSNS運用など仕事の幅を広げられている松本メグミさん。講座を受けたきっかけ、卒業後の変化や今後の展望などを教えていただきました。
OTC専門薬剤師から、未経験で医療ライターになった松本メグミさん
ーーまず、自己紹介をお願いします。
薬科大学を卒業して薬剤師免許を取得し、4~5年はドラッグストアのOTC*専門の薬剤師をやっていました。そのあと転職して、少しだけ調剤薬局で働いていましたが、体調不良で辞めてしまいまして。それから「医療ライターのはじめかた」を受講して、2022年5月から医療ライターとして活動を始めています。現在は医療ライターと、副業で医療系の在宅ワークを掛け持ちしています。
ーー医療系の在宅ワークとはどんなお仕事ですか。
オンライン診療の事務職をしています。仕事内容は、疑義照会*などの医師と薬剤師の橋渡しをしたり、同じ仕事をしている同僚をまとめたりしていますね。雇用形態としてはアルバイトで、月に100時間前後で働かせてもらっています。
「医療ライターのはじめかた」を受講したきっかけ
ーー「医療ライターのはじめかた」を受講したきっかけは何でしょうか。
自分は臨床現場で働く薬剤師に向いてない、他にスキルを持ちたいと思ったからです。
調剤薬局を退職しようと決めたとき、次は臨床現場以外で働きたいと思い、必死で他の働き方を探して、「医療ライター」っていうワードを見つけました。退職後に、医療ライターについてSNSなどを検索していたとき、ちょうどMedi+代表のまいまいさんのアカウントを見つけまして。MediJumpの記事や「医療ライターのはじめかた」講座のページを、もうめちゃくちゃ読んで、受講しようと決意。人生初めてのオンライン面談だったこともあり、震える手で初回面談を予約しました。
ーー初回面談のボタンを押すとき、どんな思いだったんでしょうか。
そうですね。もう後戻りできない、医療ライターに進むしかない!といった気持ちで予約しました。初回面談はとても緊張していたのであまり覚えてませんが、まいまいさんとお話をして、こんな優しい人が教えてくれるなら大丈夫だと確信しました。
臨床現場以外の働き方を求めて
ーー医療ライターという職業をどこで知りましたか。
調剤薬局を退職する前に、臨床現場以外の働き方を検索していたところ、医療ライターをしている方のインタビュー記事を見つけました。私と似た境遇の方で、OTC専門薬剤師から医療ライターに転向し、収入を得ているという内容でした。
ーーインタビュー記事を読んで、非常に衝撃を受けたそうですね。その時のお気持ちを具体的に教えてください。
記事を読んだときは、とても興奮しました。
薬剤師といえば、調剤薬局か病院、製薬メーカーでしか働けないと思っていたので、医療ライターという選択肢があること、在宅でも働けることが衝撃でした。また、インターネットで薬関連の記事を目にすることはあったんですが、書いてるのは薬剤師だったんだ、とそれも衝撃でしたね。
もしかしたら、私も医療ライターができるかもしれないと。
ーーもともと文章を書くのも苦ではなかったそうですね。
そうですね。きっかけは忘れちゃったんですが、以前からnoteに投稿していました。
当時は、悩んでことを書いたりや弱音を吐いたりする場にしていましたね。我流で文章を書いていたので、文章力があるわけではないのですが、書くこと自体は苦ではない感覚があって。医療ライターを目指すあと押しになりました。
自分のペースを大切に、医療ライターの道へ
ーー医療ライターを目指した理由は何でしょうか。
学生時代、病院や薬局で実習しているときに、すでに病院や薬局で働くことに違和感がありました。そのため新卒後、ドラックストアでOTCをメインで扱う店舗を選びました。
調剤室という閉ざされた空間で、複数人で作業するのが苦痛でしたね。あとは、私は薬の調剤鑑査に対して「間違い探し」のイメージがあって。間違いを見つけなきゃいけないというプレッシャーから、自分の判断がすべて合っているのかとても不安になります。もともとゆっくり考える性格で、この作業を忙しいなかでできる自信がなくて……自分のペースを乱されてしまうことがしんどいと思ってしまいました。
定年まであと3〜40年薬剤師として働かなければならないと思った時に、とても絶望的な気分になってしまって。これは一生続けられない、他にスキルを持ちたいと強く思いました。現場で働く薬剤師を辞めようと、ちゃんと決意できてよかったなって今は思っていますね。
講座全体の感想とメリット・デメリット
ーー講座全体の感想を教えていただけますか。
とても質問もしやすい環境で、丁寧に答えてくださったので、やりやすかったのを覚えてます。オンライン動画の講座のため、自分のペースで進めること、「ここなんだったっけ?」といつでも見返せることが良かったです。
あとは、課題提出した時に添削していただけるんですけど、仕事のなかで添削を受けることはあまりないので、独学でライティングを勉強して、自分の書き方が合っているのか、と不安がある方も受講をおすすめしますね。添削コメントもとても丁寧で読むのが楽しかったのを覚えてます。
講座を受講して変化したこと
ーー「医療ライターのはじめかた」を受講し終えて、ご自身のライフスタイルや考えに変化はありましたか。
そうですね。少し仕事に対して積極的になれた気がします。私は自分の意見が言えないタイプで、質問もまったくできない人でした。
講座を受けたあとから、積極的にとまではいきませんが、クライアントに気になるところをきちんと質問できるようになれたんですよね。それに未経験でも積極的に案件に応募できました。
ーー積極的に活動できた、それはなぜでしょうか。
講座で質問しやすい環境があったのも理由の一つですね。
あと、講座のなかで営業の仕方も習います。講座内で実際に自己紹介文や提案文を作るため、受講後も同じように提案文を作りどんどん応募できたのが良かったですね。
ディレクションやSNS運用などにも挑戦中!
ーー現在、医療ライターはどのような仕事をされていますか?
以前は美容系SEOライティングの案件に多く取り組んでいましたが、今は医療系の案件が多いですね。
そのほかに、MediJumpのディレクションやSNS運用も行っています。
ーー松本さんはすでに医療ライターとして安定してお仕事をされていますが、あえて医療ライター以外の仕事もされている理由を教えてください。
私の性格上、一つのことを突き詰めたり、同じことをずっとするのが苦手です。そのため、学生のときもバイトを掛け持ちしていましたね。気分転換になると言いますか、新たな気分で頑張れるため、掛け持ちするスタイルが気に入っていました。医療ライターを始めたときも、化粧品が好きで美容系案件が多かった時期もありますが、たまにいただく医療系の案件が気分転換になって良かった。自分の知識がいろいろ増えて楽しかった経験もあるため、ライティングの分野をあえて絞らないやり方というのもいいかなと。
また、単純にご依頼いただいたら「なんでもやります」と引き受けていたので、気づいたら今の働き方になりました。
ーー現在は医療ライターだけでなく、ディレクターや講座の添削サポーターもされているそうですね。添削者として心がけていることはありますか。
自分が受講したときに丁寧に添削してもらったのがとても嬉しかったので、褒めポイントを見つけるようにしています。根本的に間違ってる方はほとんどいないと思っていて、ちょっとしたミスだったり、注意点を見逃しちゃったりしただけだったりします。指摘は長文にせず、さらっと必要な情報を前向きに教えてあげて、褒めポイントを見つけてあげることを意識してやっていますね。
今後やりたいこと
ーー今後はどのようなお仕事をしていきたいですか。
私は何かを極めるのが得意ではなくて、幅広く挑戦したいタイプで、いろいろ挑戦しているところです。得意なことを増やして、これできますかと頼まれたら、なんでもできますと応えられる人になりたいですね。ライティングはもちろん、ディレクションや画像作成、SNS運用もできるといったマルチスキルを持った人になりたいと思っています。
これから医療ライターに挑戦したい方へのメッセージ
ーー「医療ライターのはじめかた」講座の受講が気になっている方に対して、メッセージをいただけますか。
気になるならとりあえず初回面談だけでも、と思います。おそらく初回面談を受けるだけでもとてもハードルが高く感じるかもしれません。しかし、そのわずかな勇気で、自分の人生と言うと大袈裟ですけど、生き方が変わってくると思います。もし受講して違うなと思ったら、そこでやめるっていう選択肢もあるので。ひとまずまいまいさんと話をしてみて、自分の選択肢の幅を増やすっていうのはとても良いかなと思います。手が震えていてもいいので、ぜひ押してほしいですね。
怖いのは本当に最初だけですよね。私が医療ライターとして働いていることを友人に話すと、とても珍しがられて、私ではできないよってよく言われます。私は文章が書ければ誰でもできるよって話していますね。講座で、初心者の医療ライターが身につけておきたい知識は効率よく勉強できます。あとはどんどん自分で仕事ができるようになるので、ぜひ講座を活用してほしいと思います。
ーー本日は、お時間をくださりありがとうございました!