「インタビュアー」と「インタビュイー」のうち、どちらがインタビューする人を指すのか、あなたはすぐに答えられますか?
結論から言うと、インタビュアーが取材する側で、インタビュイーが取材される側です。
このように、取材ライティングでは業界特有の言葉があります。良質なインタビュー記事を書くためには、業界特有の言葉を知っておくこと、そして取材ライターに必要なスキルを知っておくことが非常に大切です。
潮見ゆうかさん
この記事では、現役の医療系取材ライターである筆者が、
・インタビュアーとインタビュイーの違い
・医療系取材ライターに求められるスキル
・すぐ実践できる質問のコツ
について紹介します。
この記事を最後まで読んで取材ライターの基礎スキルを理解したら、実際のインタビューにも挑戦してみましょう。
医療系取材ライターの働き方に興味がある/挑戦してみたい方は、Medi+の「医療系取材ライターのはじめかた」講座がおすすめです。
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インタビュアーとインタビュイーの違い
インタビューする人を「インタビュアー」、インタビューされる人を「インタビュイー」といいます。
一般的に馴染みの薄い言葉ですが、インタビューの打ち合わせや文字起こしの際によく使われます。
- インタビュアー:インタビューにおける聞き手(インタビューする側)
- インタビュイー:インタビューにおける話し手(インタビューされる側)
潮見ゆうかさん
インタビュアーとインタビュイーは似た言葉で間違えやすいため、しっかり違いを押さえておきましょう。
選ばれる取材ライターに必要なスキル
ここでは、クライアントから選ばれる医療系取材ライターに必要なスキルを紹介します。
これから紹介するインタビュースキル・ソフトスキル・リサーチ力を身につけて、良質な記事が書けて案件が途切れない医療系取材ライターを目指しましょう。
【選ばれる医療系取材ライターに必要な3つのスキル】
・高いインタビュースキル
・信頼関係を築くためのソフトスキル
・科学的根拠のリサーチ力
高いインタビュースキル
インタビュースキルは、インタビュー相手から深いエピソードを引き出し、良質なインタビュー記事を執筆するために最も重要なスキルです。
人は「話を聴いてくれている」とわかると、もっと話がしたくなるもの。傾聴や共感の姿勢を見せたり、相手にわかりやすくリアクションをしたりするとインタビューイーは話しやすくなります。
潮見ゆうかさん
インタビュースキルを磨きたい方は、どのようなインタビュアーだったら積極的に話をしたくなるかを考えてみてはいかがでしょうか。
話の聞き出し方を詳しく知りたい方は、この後に解説する「すぐ実践できる!話を聞き出す3つのコツ」もぜひ参考にしてみてください。
信頼関係を築くためのソフトスキル
インタビュイーやクライアントと良好な信頼関係を築き、インタビューの仕事をスムーズに進めるためには、インタビュアーとしてのソフトスキルは欠かせません。
ソフトスキルとは、仕事をするうえでベースとなる能力や心構えのこと。社会人基礎力とも呼ばれます。
インタビューの場面で生かされるソフトスキルには、
- 協調性
- コミュニケーション能力
- スケジュール管理能力
などが挙げられます、
潮見ゆうかさん
自分に不足しているソフトスキルを磨いて、信頼される医療系取材ライターになりましょう。
ソフトスキルについて詳しく知りたい方はこちらもおすすめ
・【副業・フリーランス必見】「ソフトスキル」を磨いて重宝される医療ライターになろう
・取材ライターのアイスブレイク話題5選!会話が盛り上がるポイントも解説
科学的根拠のリサーチ力
医療系取材ライターは、科学的根拠(エビデンス)をリサーチする能力が必要です。
医療従事者へのインタビューは一般的なインタビューと異なり、診療ガイドラインや最新の研究などの医療情報をもとに会話が展開されることがあります。
医療情報を扱うインタビュー記事を執筆する場合は、科学的根拠(エビデンス)に基づいた記事を執筆するようにしましょう。
潮見ゆうかさん
万が一間違った情報を掲載してしまうと、読者の健康被害に繋がる可能性もあるため、引用元や出典の確認が必須です。
すぐ実践できる!話を聞き出す3つのコツ
ここからは、医療系取材ライター初心者が知っておきたい、話を引き出しやすくなるコツを紹介します。
潮見ゆうかさん
これから紹介するのは、筆者が駆け出しの時に医療系取材ライターの先輩からアドバイスされたコツです。
インタビューにチャレンジしたい方はぜひ取り入れてみてください!
5W1Hで深掘りする
インタビュー中に5W1H*を用いて質問を展開することで、より深い話を引き出せるでしょう。
潮見ゆうかさん
活用例として、薬剤師から専業Webライターになった人へインタビューするときの質問内容も見てみましょう。
5W1H | 薬剤師から専業Webライターになった人への質問例 |
---|---|
When(いつ) | いつWebライターを知ったのか |
Where(どこで) | どこでWebライターを知ったか |
Who(だれが) | Webライターに転向するのに、誰かの影響があったのか |
What(なにを) | Webライターに転向するのに具体的に何をしたのか |
Why(なぜ) | なぜWebライターに転向したのか |
How(どのように) | Webライターを始めるのにどのような方法をとったのか |
上記のように5W1Hを活用して質問することで、インタビュー相手からの抽象的なエピソードをより具体的に掘り下げられます。
潮見ゆうかさん
5W1Hの活用は、インタビュー記事に深みが欲しい方にはおすすめの方法です。
オープン/クローズクエスチョンを使い分ける
インタビュー中にオープン/クローズクエスチョンを上手に使い分けることで会話に緩急が生まれ、さまざまな話を引き出すことができます。
オープンクエスチョンとは、「きっかけは何ですか?」や「どのように考えますか?」といった自由に回答ができる質問形式のことで、開いた質問とも呼ばれます。
潮見ゆうかさん
回答の仕方に制限がないため、インタビュイーが考えていることや具体的なエピソードを引き出すために使うと良いでしょう。
一方で、クローズクエスチョンとは「インタビューは初めてですか?」のような、Yes(はい)・No(いいえ)で回答を求める質問形式のことで、閉じた質問とも呼ばれます。
回答がYes(はい)・No(いいえ)の二択となるため、答えやすいというメリットがあります。
インタビュイーが答えやすく会話を徐々に盛り上げることができるため、お互いに緊張しているインタビュー開始時にクローズクエスチョンを取り入れてみるのがおすすめです。
潮見ゆうかさん
オープン/クローズクエスチョンを上手に使い分けて、インタビューを進めやすくしましょう。
時系列を意識する
インタビュー記事の執筆に慣れていない方にぜひ実践してほしいのが、質問の順番を意識すること。
質問の順番を過去→現在→未来で進めると、インタビューにストーリー性が生まれインタビュー後の記事執筆も進めやすくなります。
時系列順に質問することは、インタビュイーにとっても回答しやすいというメリットがあるでしょう。
潮見ゆうかさん
質問する順番を工夫して、読者が読みやすい記事を目指してみてください。
話を引き出せるインタビュアーになろう
「インタビュアー」とは、インタビューをして記事を書く人のこと。「インタビュイー」とは、インタビューされる人・インタビュー相手・取材対象者のことです。
読者の興味を引く良質なインタビュー記事を執筆するためには、インタビュアーとしてのインタビュースキルをはじめ、ソフトスキル(社会人基礎力)やエビデンスのリサーチ力が必要となります。
これから医療系取材ライターとして活躍したい方は、今回の記事で紹介した話を聞き出す3つのコツを意識してどんどんインタビューに挑戦しましょう。
【話を聞き出す3つのコツ】
・5W1Hで深掘りする
・オープン/クローズクエスチョンを使い分ける
・時系列を意識する
経験値が増えることでおのずとスキルが身につきますよ。
潮見ゆうかさん
インタビュースキルを磨き、インタビュイーに「話しやすい!」と思ってもらえるインタビュアーを目指しましょう。
医療系取材ライターの働き方に興味がある/挑戦してみたい方は、Medi+の「医療系取材ライターのはじめかた」講座がおすすめです。
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