文章を執筆する際に読点「、」を正しく打たないと、読みづらい記事となってしまいます。
ですが、読点の正しい打ち方を知らないという方も案外多いものです。
文章中の句読点の位置があっているか不安
自分の執筆した文章が読みづらいと、クライアントから指摘を受けた
初心者医療ライターの中には、このような悩みを抱える方もいるでしょう。
今回は、医療ライターの筆者が、読点の正しい使い方について例文を交えて解説します。
今回紹介する読点のルールを押さえると、より読みやすい文章を執筆できますよ。クライアントからの訂正が減り、案件継続や単価アップにもつながっていくでしょう。
かよこさん
ぜひこの記事を参考に、読点のルールを理解し、良質な記事を執筆できる医療ライターを目指してください。
医療ライターの基礎知識を学びたい方は、Medi+の「医療ライターのはじめかた」講座がおすすめです。
読点とは?正しく打つ重要性を解説
読点とは、いわゆる「、」のことを指します。文中に打つことで、文章の意味の切れ目を表現できます。
医療ライターをはじめたばかりの人の中には、読点と句点「。」を間違える人もいるかもしれません。まずは両者の違いを比較しましょう。
記号 | 役割 | |
読点 | 「、」 | 文中に打ち、意味の切れ目を示す |
句点 | 「。」 | 一文の最後に打ち、文の終わりを示す |
かよこさん
句点は漢字に丸が入っているため「。」が句点であると覚えやすいでしょう。
読点には、文章を作っている一つひとつの単語の意味を正しく伝えるという大切な役割があり、次のような目的で使用されます。
【読点の目的】
・文章にリズムをつけ、読みやすくする
・意味の区切りを分かりやすくする
・複数の意味でとらえられる場合に、1つの意味に限定する
逆に、読点が正しく使われていないと以下の問題が発生します。
【読点が正しく使われていない場合】
・文章の内容が正しく伝わらない
・複数の意味で捉えられる場合、誤認識を与える
かよこさん
読みやすい記事を執筆してクライアントからの信頼を得るためにも、この記事で正しい読点のルールを覚えましょう。
覚えるべき読点のルール
次に、初心者の医療ライターが覚えるべき読点のルールを解説します。
かよこさん
読点は文章内で適切に使うことが大切です。ルールをしっかり覚え、分かりやすい文章を執筆しましょう。
読点を打つ場所
読点を打つべき場所は、次のとおりです。
①文の意味の区切り
NG例:医療ライターとして正確な医療記事を提供し読者が自ら健康を手に入れるよう努めています。
OK例:医療ライターとして正確な医療記事を提供し、読者が自ら健康を手に入れるよう努めています。
かよこさん
読点で文の意味を区切ると、内容が伝わりやすくなります。
②接続詞、接続助詞の後
NG例:しかしインタビューは中止になりました。
OK例:しかし、インタビューは中止になりました。
接続詞や接続助詞の直後に読点を打つと、文脈の流れが分かりやすくなります。
かよこさん
また、接続助詞の直後は意味の区切るために読点を打ちましょう。
③主語、述語が変わる位置
NG例:医療ライターである筆者が意識していることは正確な情報を分かりやすく伝えることです。
OK例:医療ライターである筆者が意識していることは、正確な情報を分かりやすく伝えることです。
長い主語の直後には読点を打って、主語と述語を明確に分けましょう。
かよこさん
とくに主語が長くなる場合、どこまでが主語なのかが一目で判断できます。
④原因と結果の間
NG例:医療ライター講座を受講したため彼女の執筆スキルが向上しました。
OK例:医療ライター講座を受講したため、彼女の執筆スキルが向上しました。
かよこさん
原因を説明した後の「ため」の直後に読点を打つと、原因と結果の関係が明確に伝わります。
読点は不要な場所
次に、読点が不要な場所も整理しましょう。
①主語が短い文
NG例:彼女は、医療ライターです。
OK例:彼女は医療ライターです。
かよこさん
主語が非常に短い場合に読点を打ってしまうと、逆に読みづらい文章になります。
②「」の前後
NG例:彼女は、「13日までに納品します」と言いました。
OK例:彼女は「13日までに納品します」と言いました。
かよこさん
「」に囲まれた部分は既に区切られているため、一般的に読点は不要です。
③連続する名詞の最後
NG例:医療ライターに大切なものは文章力、リサーチ力、コミュニケーション力、です。
OK例:医療ライターに大切なものは文章力、リサーチ力、コミュニケーション力です。
かよこさん
最後の名詞に読点を打つと、稚拙な印象を与えるため注意が必要です。
読点の使い方のコツ3選
ここからは、読点の使い方のコツを3つご紹介します。
紹介するコツを意識して執筆すると、わかりやすい文章力を書けるようになりますよ。
かよこさん
読点のルールと合わせてチェックし、読みやすい文章を目指してください。
①一文一義を意識した文章を作る
一文一義は、「ひとつの文章に対し、一つの内容のみを説明すること」を意味します。
一文が長すぎると読みづらくなるため、注意が必要です。
NG例:文章を簡潔にまとめることは大切で、例えば一文が長すぎると文章が読みづらくなり、記事の離脱率が上がってしまいます。
OK例:文章を簡潔にまとめることは大切です。例えば一文が長すぎると文章が読みづらくなります。その結果、記事の離脱率が上がってしまうでしょう。
かよこさん
同じ意味の文章でも、一文一義にすると内容が伝わりやすくなります。
②読点は1文に2つ以内にする
1文に含まれる読点が多くても、文章が読みづらくなります。
NG例:読点で、文の意味を区切ると、内容が、伝わりやすくなります。
OK例:読点で文の意味を区切ると、内容が伝わりやすくなります。
読点が多すぎると、文字を追う視線の動きが止まってしまいます。誤読につながる可能性もあるため、避けるようにしましょう。
読点が多い場合の対処法は、次の通りです。
- 単語を減らし、一文を短くする
- 一文を複数の文に分ける
- 語順を変える
かよこさん
読点が多くなる方は、上記の対処法を実践してみましょう。
③強調したい主語の直後に読点を打つ
重要な主語やフレーズの後ろに読点を打つことで、そのフレーズを目立たせることができます。そのため、とくに重要であることを表現できますよ。
NG例:納期の3日目には初稿を提出することが、私のマイルールです。
OK例:納期の3日目には初稿を提出する、それが私のマイルールです。
OK例の文の方が「納期の3日前には初稿を提出する」というフレーズが際立っていますね。
かよこさん
同じ文章でも読点の使い方次第で、感情を表現できたり、とくに重要である部分を伝えられたりできます。
読点を正しく使って読みやすい文章を作ろう
今回は、初心者の医療ライターが悩む読点の使い方について解説してきました。
無意識に感覚で読点を打っていた医療ライターの方は、今日から読点の位置やルールを意識しましょう。
読点を正しく打てると、分かりやすい文章を執筆できます。とくに、医療知識の説明は「正確にわかりやすく書く」ことが何よりも大切です。
かよこさん
この記事を参考にしながら読みやすい医療記事を執筆し、クライアントから信頼される医療ライターを目指してください。
医療ライターの基礎知識を学びたい方は、Medi+の「医療ライターのはじめかた」講座がおすすめです。