「Webデザインを学んだけれど、どこで営業すれば医療系の案件がもらえるのかわからない」
「医療系Webデザインだと、契約書のどこに気をつければいいのかわからず、不安で営業しづらい」
そんな悩みを感じたことはありませんか?
医療資格を活かしたWebデザイン案件は、正しい探し方と契約書の基本さえ押さえれば、初心者でも十分に受注を目指せます。
「このまま案件獲得はできないのかもしれない」「医療系のジャンルやデザイン業務は、自分には向いていないのかもしれない」と感じることもあるかもしれません。しかし、案件が取れない原因の多くは、スキル不足ではなく探し方やアピールの仕方にあります。
理学療法士ライター朝倉りんさん
本記事では、医療ライター・医療系Webデザイナーとして活動する理学療法士資格を持つ筆者が、案件の種類から具体的な取り方、契約書に入れておきたいポイントまで解説しますので、ぜひご覧ください。
医療系Webデザイン案件の種類とは?


医療系Webデザイン案件と一口にいっても、その種類はさまざまです。
医療広告ガイドライン*を意識しながら、清潔感や信頼感を伝えるデザインが求められる点も特徴といえます。
ここでは、初心者でも比較的取り組みやすい代表的な3つの案件を紹介します。まずはどのような仕事があるのかを知り、自分に合った案件のイメージ作りにお役立てください。
SNS用の投稿画像・Webバナー
クリニックや医療系企業のSNSアカウントでは、投稿用の画像やキャンペーンバナー*の需要が高まっています。具体的には、Instagramの投稿画像や、セール・キャンペーンの告知バナーなどが代表的です。
SNS投稿画像では、クライアント側であらかじめ投稿用のテンプレートが用意されているケースもあるので、初心者でも比較的挑戦しやすい案件です。



朝倉りんさん
またWebバナーも、バナーまとめサイトやWeb広告を参考にデザインを考えられるため、ゼロからアイデアを練る必要がなく取り組みやすいでしょう。
【SNS参考例(Medi+)】


Webサイトのファーストビューやブログのアイキャッチ
Webサイトのファーストビュー*の制作や、ブログ記事で使用されるアイキャッチ*画像の制作も、初心者が挑戦しやすい案件のひとつです。
Webサイトやブログを訪れた方に、医療機関やサービスの雰囲気を最初に伝える制作物になるためデザイナーの責任は重大です。



朝倉りんさん
責任は重くなりますが、クライアントの意図を汲み取ってデザインを制作するため、自分自身のスキルアップにもつながります。
【Meditedファーストビューの例】


出典:Medited
LPのデザイン
LP(ランディングページ)とは、広告やSNSなどからアクセスした際に最初に表示される、商品やサービスの魅力を1ページで伝えるためのWebページです。美容クリニックやセミナー集客などで需要が高い案件です。
LPは、1ページ内で申し込みから予約までを完結させる必要があり、構成力や訴求力が求められます。いきなり挑戦するにはハードルが高く感じるかもしれませんが、次の章で紹介する案件の取り方を実践すれば、LP制作のような案件へのステップアップも可能でしょう。
【参考LP:Medi+医療広告デザインのはじめかた講座LP】


医療系Webデザイン案件の取り方5選


案件の種類がわかったところで、次は「どうやって案件を獲得するか」を解説します。本章では、個人ではじめられる方法から、人脈やコミュニティを活用する方法まで5つ紹介します。
どの方法が自分にあっているのか、確認してみましょう。
1. クラウドソーシングサイトに登録する
クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサイト*は、案件数が多く登録のハードルも低いため、初心者が取り組みやすい方法のひとつです。ただし、サイトによって案件の傾向や登録者数は異なります。代表的なサイトを比較したので、登録先を選ぶ際の参考にしてください。
| サイト名 | 特徴 |
| クラウドワークス | 案件数が最も多く、初心者向けの募集も豊富。その分、応募者も多い。 |
| ランサーズ | 大手のひとつで案件の幅が広い。実績や認定ランク制度がある。 |
| ココナラ | スキルを「出品」する形式。提案文を送らなくても依頼が届くことがある。 |
| クラウディア | 大手より登録者が少なく、応募が集中しにくいため、提案が埋もれにくい傾向がある。 |
| ママワークス | 在宅・時短の案件が中心。登録者が少ない分、競争率が低め。 |
クラウドワークスやランサーズなどの大手とあわせて、利用者が比較的少ないサイトにも登録しておくと、案件に出会える機会が広がります。案件一覧から自分に合ったものを探したら、提案文で自分の強みを伝えましょう。



朝倉りんさん
医療資格や医療現場での実務経験は、ほかのデザイナーにはない強みとして積極的にアピールするのがおすすめです。
さらに、応募先のWebサイトやSNS、制作物を確認し、「自分ならどう貢献できるか」を盛り込むこともおすすめです。



朝倉りんさん
たとえば「医療者として患者さんと向き合ってきた経験を活かし、読む人の不安に寄り添ったLPを制作できます」といった一文を添えてみましょう。
相手の現状を踏まえた提案は、採用への大きな一歩になります。
2. ポートフォリオを作成し、SNSで発信する
実績がまだない方は、ポートフォリオ*を作成し、XやInstagramで発信することもおすすめです。「医療系Webデザイン案件の種類とは?」の見出しで紹介した、バナーやLPを自主制作のテーマにすれば、実践的な作品づくりの練習にもなります。
ポートフォリオをSNSで発信するメリットとして、以下のようなものがあります。
- デザイナーを探しているクライアントの目にとまりやすくなる
- 発信を通して人柄が伝わりやすくなる
- 自分のデザインスキルや得意なテイストを伝えやすくなる
- 発信にいいねやコメントがつくと、モチベーションを保ちやすくなる
医療×Webクリエイターの交流コミュニティ「MediWebラボ」では、「デザイン自主制作会」を月1回開催しています。イベントのために参加者それぞれが制作したバナーは、自身の実績としてポートフォリオに掲載可能です。
【あさりん自主制作会報告Xリンク】
3. 知人や身近なクリニックへの直接提案
見ず知らずのクライアントに営業するのが不安な場合は、まず知人や、勤務先・元勤務先のクリニックなど身近な相手に直接提案してみる方法もおすすめです。
「Medi+医療広告デザイナーのはじめかた講座」卒業生の中には、通っていた治療院でデザインを勉強していることを伝えたところ、SNS広告の案件を獲得した方や、、知人の薬局経営者からHPデザイン制作の依頼を受けた方もいます。



朝倉りんさん
元々の信頼関係がある相手だからこそ、案件獲得につながったのではないでしょうか。
4. スクールやコミュニティ内での案件に応募する
MediWebラボのような医療×Webのコミュニティでは、メンバー向けに案件募集が共有されることがあり、条件に合えば誰でも応募できます。募集を出すのは、日頃から交流のある運営やメンバーです。
まったく面識のないクライアントに営業するより、応募に対する心理的なハードルが下がりますよね。



朝倉りんさん
また、日頃からコミュニティ内で制作物や自身の活動を共有しておくと、スキルやレベル感がわかり、相手も仕事を任せやすくなります。
コミュニティで繋がっているからこそ信頼感がありますし、いきなり連絡が取れなくなったり、分からない部分の相談がしづらい、という状況も防げるでしょう。
MediWebラボでは、「Medi+医療広告デザイナーのはじめかた講座」の卒業生への最初の案件として、「公式Instagarmのフィード投稿作成」の案件を共有しています。
こちらの案件では、稼働前にディレクターとのオンラインミーティングが設けられています。業務の流れを教えてもらえるため、初めての方でも安心して進められます。稼働時には契約書や請求書の作成も経験でき、今後ほかの案件を受ける際にも役立つ内容です。




5. 制作プロダクションに所属する
より安定して案件をこなしたい場合は、制作プロダクションに所属するという選択肢もあります。単発で案件を探すよりも、雇用に近い形で継続的に仕事を受けられるのがメリットです。
株式会社Meditedが運営するMedi+プロダクションでは、医療資格を持つクリエイターが多数在籍しています。
バナーやLP、Webサイト制作といった幅広いデザイン案件に携われるほか、薬機法や医療広告ガイドラインの知識も実務を通して身につけられます。医療知識を活かしながら安定して働きたい方には、こうした所属先も検討する価値があるでしょう。



朝倉りんさん
筆者も、Medi+プロダクションで共有された、医療系企業のホワイトペーパー制作の案件に応募し、採用された経験があります。
いつでも案件に応募できるように、公開できる実績やポートフォリオなどを整えておくのがおすすめです。
安心して案件を進める契約書作成時の5つのポイント


案件を獲得できても、契約内容があいまいなまま進めるとトラブルの原因になります。ここでは、契約書に必ず盛り込んでおきたい5つのポイントを解説します。安心して長く活動を続けるためにも、契約前にしっかり確認しておきましょう。
1. 業務内容と範囲
契約書には、制作する成果物の種類や、対応する業務の範囲を明記しましょう。たとえば次のようなケースで、作業量は大きく変わります。
- 構成からデザインまで、すべて任されるケース
- 構成はクライアント側で用意してもらえるケース
業務範囲があいまいなままだと、後から「これも対応してほしい」と依頼され、無償対応を強いられる可能性もあります。事前にどこまで対応するかをすり合わせておくことが大切です。
2. 修正回数の上限
修正回数の上限も、契約時に決めておきたい項目です。上限を設けずに引き受けると、修正が際限なく続き、時間と労力ばかりかかってしまうことがあります。



朝倉りんさん
筆者の経験では、2〜3回程度を目安に修正回数を設定していました。上限を超えた修正には追加料金が発生すると明示しておくとトラブル回避にもつながります。
また、「納品後○日以内に連絡がない場合は承認されたものとみなす」といった検収期限も決めておくと、確認作業が長引くのを防げます。
3. 納期と納品形式
納期の設定と、納品データの形式をすり合わせておくことも欠かせません。特に初心者のうちは、制作にどれくらい時間がかかるか自分でも見積もりにくいものです。



朝倉りんさん
相手のスケジュールの希望だけでなく、自分の作業スケジュールにも余裕を持たせておくと、焦らず質の高い制作物に仕上げられます。
また、どのようなファイルで納品するのか、画像データのみでよいのかなど、納品データの形式もクライアントに事前に確認しておきましょう。
4. 報酬額と支払い条件
報酬額の決め方や、支払いのタイミングも重要な確認事項のひとつです。特に次の項目はあいまいにしたままだとトラブルにつながる可能性もあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
- 金額が税込か税別か
- 振込手数料の負担者
- 支払い期限
初心者のうちは、実績づくりのために単価を安く見積もりすぎてしまいがちです。対応する業務数の相場を調べたうえで、適正な価格を提示することも意識しましょう。
5. 著作権の帰属と実績掲載
制作物の著作権が、クライアントとデザイナーのどちらに帰属するのかも確認が必要です。著作権の扱いによって、ポートフォリオへの実績掲載が可能かどうかが変わってきます。
また、自分に著作権がなくても、著作権の権利者から許可を得れば実績を掲載できる場合があります。契約や守秘義務を確認し、作品・掲載範囲・公開方法を事前に擦り合わせたうえで、記録に残る形で許諾を得ておくと安心です。
医療系の案件では、患者情報や未公開の医療情報など、守秘義務に関わる内容を扱う場合もあります。



朝倉りんさん
実績として公開してよい範囲は、契約時に必ず確認しておきましょう。
6.医療広告ガイドラインや薬機法について
契約書には、医療広告ガイドラインや薬機法に関する項目も盛り込んでおくと安心です。
デザイナーの業務はあくまでデザイン制作であり、法的なリーガルチェックではないことを明記しておきましょう。表現や文言の最終的な使用判断はクライアント側にあることも、あわせて記載しておくと、認識のズレを防げます。
また、納品後の表現や文言の修正対応は、契約の対象外とする旨も定めておくとトラブルを避けられます。
医療知識×デザインでほかのデザイナーと差別化を図るには


案件の取り方や契約書の知識に加えて、医療資格や現場での経験を活かすことも、ほかのデザイナーとの差別化につながります。ここでは、医療者ならではの強みと、それを活かすための学び方を紹介します。
医療現場の経験をデザインの強みにする
ここまで紹介してきた案件の取り方や契約書の知識に加えて、医療資格という強みを活かせば、ほかのデザイナーとの差別化につながります。
医療現場で働いた経験があると、患者さんの不安に寄り添った情報設計や、専門用語を活かしたデザイン提案ができるでしょう。
医療広告ガイドラインへの対応にも、現場の経験が役立ちます。医療広告ガイドライン自体は別途学ぶ必要があります。一方で、ルールを踏まえ、患者さんの誤解を招く表現に気づけるのは、臨床で患者さんの反応を見てきた医療者ならではの強みです。
たとえば「症状を必ず改善します」といった文章をクライアントから提示された際も、ガイドラインを踏まえた表現を提案できるでしょう。「症状に合わせた治療を提案します」など、効果を断定しない表現が一例です。
医療広告の知識とデザインスキルを学ぶ
医療広告ガイドラインやデザインを独学で学ぼうとしても、何から手をつければよいか迷う方もいるでしょう。
Medi+では、デザインに興味のある医療者さん向けに「Medi+医療広告デザイナーのはじめかた講座」を開講しています。医療広告ガイドラインをはじめ、実践的なデザインスキルや案件の取り方まで身につけられる講座となっています。



朝倉りんさん
医療現場での経験は、デザインを学びはじめた段階からすでに強みになるはずです。医療資格という土台の上にデザインスキルを重ね、ほかのデザイナーとの差別化につなげていきましょう。
案件の取り方と契約書の知識で、一歩踏み出そう


本記事では、医療系Webデザイン案件の種類や獲得方法、契約書で確認すべきポイントについて解説しました。本記事の内容を参考に、安心して案件に取り組むための準備を進めていきましょう。
一人で判断することに不安がある場合は、「Medi+医療広告デザイナーのはじめかた講座」で、プロのデザイナーに相談しながら学ぶ方法もおすすめです。正しい知識を身につけ、医療系Webデザイン案件への一歩を踏み出してみませんか。
医療広告デザイナーのはじめかた講座
医療広告ガイドラインや、デザインの法的側面を知り、Figmaで課題制作をし営業も学ぶ実践的な講座です。未経験からクリエイティブを通して、医療/美容/健康/ヘルスケア業界で活躍したい方におすすめです!











